7月23日(土)に徳間記念ホールで行われた帰国生入試説明会の様子を定点カメラで撮影しました。
ご覧になりたい方がいらっしゃいましたら、HPのお問合せよりご連絡ください。
動画視聴用のアドレスをいただいたメールアドレス宛てに送付させていただきます。
7月23日(土)に徳間記念ホールで行われた帰国生入試説明会の様子を定点カメラで撮影しました。
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皆さん、こんにちは。2022年度開成祭実行委員長に就任しました窪田聡之介です。
2020年度・2021年度開成祭は、コロナウイルスの影響もあり一般公開をすることができませんでしたが、今年度の開成祭は、多くの方に開成祭に参加していただけるよう、公開範囲を広げて実施することを現在検討中です。
今後の世情次第ですが、公開の有無やその範囲、開成祭の詳細については、9月初旬に逗子開成HP上で発表する予定です。
今年度の開成祭のテーマは、「Palette」です。
「Palette」とは、絵を描く時に、さまざまな色を混ぜ合わせて新しい色をつくる道具です。ここでは、〝開成祭"というパレットの上でそれに関わる全ての人の色を混ぜ合わせることで素晴らしい作品を作あげようという意味が込められています。
開成祭をきっかけに、逗子開成のことや生徒の日々の活動・様子を知ってもらえるよう、開成祭実行委員会では開成祭での生徒の活動や逗子開成の部活の様子などをオンラインでも配信する予定です。今後の情報をお待ちください。
2022年度
開成祭実行委員長 窪田聡之介
開成祭実行委員会顧問 佐藤 翔太
以下のアカウントも是非フォローお願いします!
開成祭公式Instagram:https://www.instagram.com/kaisei_fes2022/
開成祭公式Twitter:https://twitter.com/zkfes_official
7月5日(火)に高校2・3年生が『イン・ザ・ハイツ』を鑑賞しました。
(作品概要)
ワシントン・ハイツ――祖国を遠く離れた人々の暮らすその街は、いつも歌とダンスであふれている。故郷に帰る夢と恋に悩むウスナビ、デザイナーを夢見るヴァネッサ、仕事と恋を追い続けるベニー、名門大学への進学に悩むニーナ――夏の夜に起こった大停電をきっかけに、仕事や進学、恋につまずきながら夢に踏み出そうとする4人の若者の運命が大きく動き出す。
トニー賞4冠、さらにグラミー賞を受賞した傑作ブロードウェイミュージカルを、『クレイジー・リッチ!』のジョン・M・チュウ監督が映画化! 全米の名だたるメディアがこぞって「今年最も見たい映画」に挙げる全世界注目の話題作がついに逗子開成に上陸! 胸をつくパワフルなナンバーと、1シーン540人のダンサーで贈る圧巻の群舞、ほとばしる熱狂と魂を揺さぶるメッセージに、君たちの心も大解放すること間違いなし! 音楽の感動と熱い夢に今こそ酔いしれよう!!
※生徒の鑑賞文には映画の内容も含まれますのでご注意ください。
(高2B Hくん)
ミュージカルを映画化しただけあって、作中で何度も歌とダンスのシーンがありましたが、ほぼ全ての歌が明るく、陽気で楽しい雰囲気があるものでした。しかし、よく注意して歌詞を聞いたり、スクリーンを見たりすると、所々にどこか暗いような、特に前半の部分で歌われていたものは、なにかしらの暗い気持ちを前述したような明るい陽気な歌でごまかしているような、抑えこんでいるような印象を受けました。どうしてこのような、まるで闇を抱えているような印象を受けたのか、それを解き明かすためのヒントは実はこの映画の様々な場面にありました。それは彼らが「移民」であるということです。この映画の主人公であるウスナビは故郷であるドミニカ共和国に戻り、両親のバーを継ぐことを夢にしていたことから分かるように、この映画で登場した大体の人達は故郷からアメリカに移住したその人またはそれの子孫です。過去のアメリカで起きた移民差別、例えば中華系移民や日系人への差別などから分かる通り、移民というものは得てして差別されがちな事柄の1つであり、彼らも同じように差別を受けていたと考えられます。事実、作中でニーナが父親に「大学で差別を受けている」といったことを話している場面があります。これが歌の場面でどこか暗い印象を受けた理由だと思われます。この映画は若者が自らの夢、または未来に向けて今を必死に生きている、というのがテーマであり、そこに明るいミュージカルを入れることで希望あふれる楽しい雰囲気を出していますが、その裏には移民差別といった暗いテーマもあるというのがこの映画の良い所ではないのだろうか、と私は思いました。
今日は夏休み前最後の登校日。授業はなく、全校集会、LHR、大掃除、という一日です。
そんな一日も、朝は読書の時間でスタートです。心静かに読書に勤しみます。
放送室では放送集会の準備が行われていました。普段は体育館での全校集会となりますが、今年は感染状況を鑑み、各教室での全校集会となりました。
しっかりとした全校集会とするために、入念な打ち合わせが行われています。
あと数秒で放送開始。放送室は緊張感で包まれています。
はじまりました。司会は生徒会副会長の宮山君。最初に話すのは生徒会長の林田君です。
各教室で生徒たちが放送に耳をそばだてていました。
学校長のお話。誰よりも先に高校三年生にメッセージを届けていました。「学問に王道なし」「自分を信じて頑張ろう」気合の入るメッセージで、高3生のかけがえのない夏休みがスタートしました。他の学年の生徒には、普段できないことにチャレンジしてほしいというメッセージが込められていました。
開成祭実行委員の窪田君もお話をしてくれました。「今年の開成祭のテーマはパレット。それぞれがそれぞれの色を、普段出せないような新しい色も出して、みんなで素晴らしい文化祭をつくっていきましょう」という思いが語られました。
放送集会が終わると各クラスでLHR。
夏休み前ということもあり、にぎやかで楽し気な雰囲気の中のLHRでしたが、先生がひとたび将来に向けた真剣な話をはじめると教室内が静まり返り、それぞれが真剣な面持ちで先生の話に耳を傾けていました。
配られた資料に真剣に目を通す生徒
LHRが終わると大掃除の時間です。いつのまにか階段下に大掃除用のピカピカのぞうきんが。職員の方ありがとうございます。
大掃除は普段掃除ができないところをきれいにするチャンス。ライフジャケットの棚にたまりがちなほこりをみんなできれいにしていました。
手を洗う中学生。ちょっといい写真がとれました。
みなさん、よい夏休みを!
7月16日(土)10種類の土曜講座が開講されていました。
ここではそれぞれどんな講座だったかをご紹介したいと思います。
①共読会~多読のための新書の読み方講座~
速読のコツを教わり、それを踏まえて、本日は齋藤孝さんの「読書する人だけがたどり着ける場所」を読んでいきます。ステップを踏んで速読をするのですが「見開き1ページに5秒しかかけず、キーワードのみ探すように読む」というような自分では決してやらないような特別な経験をすることもできました。
本を開く前に内容をイメージし、議論します。
各章を制限時間内に読んだ後、アウトプット(発表)という流れを繰り返し、3時間半の講座の中で約200ページもの本を読み切りました。
②数学パズル塾~完全魔法陣~
縦横一列に並ぶ数字の合計が全て同じ数になる、これを魔法陣と呼びます。
まずは各自が魔法陣作りに挑みます。
皆が頭を悩ませる中、担当の先生が作り方を紹介します。作り方なんてあるのですね。手順通り進んでいくことであら不思議、全員が魔法陣を作ることが出来ました。本日は5×5マスで行いましたが、理論的には何マスでもできるそうです。その数学的理論は大学レベルのものということ。多くの生徒がこの講座で数学の奥深さを経験したことでしょう。
その他にも図形の切断問題などに挑戦し、数学への関心がより深まる講座となりました。
③マウスの解剖
高校生を対象に、生物実験室ではマウスの解剖が行われました。まずはオスとメスを見分け、マウスの体長を測ります。そして中の臓器を傷つけないように、慎重に実験を進めていきます。
なかなか通常授業ではマウスを解剖することはできません。土曜講座ならではの実践。実際にマウスを一匹解剖することで1つの命の大切さを学びながら、動物の体の構造についての理解を深めることが出来たことでしょう。
④世界のエネルギー問題と最先端技術~どうすれば、いつでも・誰でも・自由に・好きなだけエネルギーを使えるようになるか?~
発電の実験を行い、日常生活の中の話と結びつけながら、これからのエネルギー問題について考えました。
この講座を通して、世界のエネルギー問題について深く知り、普段の生活で毎日何気なく使っている電気についての意識が変化しました。質疑応答の時間には、中学生が率先して手を挙げて「落雷をエネルギーとして使うことはできないか」「送電ロスについて詳しく知りたい」と質問をするなど、次世代を担う生徒たちの大変頼もしい姿を目にすることができました。
⑤海洋研究プロジェクト
逗子開成の無類の理科好きがチームを組んで、全国レベルの研究に勤しむ海洋研究プロジェクト。今回の土曜講座でその活動を経験してもらうことで、新たな仲間が増えますように。
⑥大人は知らない税金教室
税理士の方をはじめとする職業人の方々が、税金についてさまざまな角度から話をしてくれました。「税金ってさ、結構そこが好きなんだけどさ、助け合いの部分もあるんだよね。」堅苦しくない軽妙な語り口調でお話くださり、生徒たちもうなずきながら理解を深めていました。
⑦Functional English
本校英語科パーク先生の特別講座。ジェンカやパズルなどさまざまなゲームをしながら日常的な英語を楽しみながら使うことができました。
⑧バックパッカーが見た世界遺産
バックパッカーとして世界を飛び回っている社会科の先生が多数のスライドを交えながら自らの経験を語ってくれました。野生のチンパンジーとの触れあい、ラフティングで落とされたり、極めつけは赤道を跨いだり、と様々な経験の数々に惹きつけられました。
⑨ジュニア数学オリンピックに挑戦!~整数・関数編~
部類の数学好きが一教室に集まり、知能の格闘技を繰り広げていました。全面ホワイトボードの教室での解説講義はテレビをみているかのような錯覚に陥りました。
⑩保育士さんを手伝おう
人気講座「お泊り保育をしてみよう」。コロナ禍でお泊りはできませんでしたが、たくさんの保育園児たちが海洋センター一杯にかわいい声を響かせていました。本校生徒もNHKの歌のお兄さんのようなやさしいノリで目線を合わせ児童と接し、心温まる触れあいの数々を目にしました。
今日は中学2年生の物理の授業を見に行きました。
目に見えない「浮力」、これを実験を通して数値化し、感じ取ることがこの授業の目標です。
まずは本時の実験の目的から流れを各自確認し、実験にうつります。
実験の様子をカメラで撮り、スクリーンに映しながら進めていきます。
水を入れたメスシリンダーに重りを入れて1つ2つと増やしながら水の体積と、おもりを沈めた時のばねばかりの値を測定します。
その後、台ばかりにメスシリンダーをのせ、おもりを沈めたときの重さと、おもり無しで同じ嵩まで水を加えた時の重さを比較していきます。
理科係の生徒が実験を手伝いながら結果を記録していきます。
実験を終えて、きれいな一直線の比例のグラフがあちこちから見えてきました。
実験結果をもとに、浮力と、水中のおもりの体積の関係についてまとめます。
「アルキメデスの原理」を発見することができ、生徒たちも皆、充実した表情を浮かべていました。
7月8日(金)より順延が続いていた中3遠泳大会ですが、本日7月13日、ついに諸条件が整いました。
ときどき小雨がぱらつく天気ですが、水温は温かく、波は穏やか、遠泳日和です。
朝早くから準備が進められています。
高校ヨット部の皆、中3のためにありがとう!
そして高校水泳部の皆、ありがとう!
着々と準備が進められます。
準備中の高校ヨット部の3人に遭遇。笑顔をいただきました。
職員の打ち合わせでは安全面を中心に入念な確認が行われます。
教室で点呼をとったのち
開会式の行われる体育館へGO
いよいよ遠泳大会の開幕です。
高校ヨット部、高校水泳部のみんな
そしてライフガードの方々も参加してくれました。
校長先生のお話
副学年主任の先生
体育科の先生からのお話がありました。
「ライフガードや高校生の先輩方、家族をはじめとする周囲の方へ感謝の気持ちを泳ぐエネルギーに変えよう。」「One for all, all for one. 一人はみんなのために、みんなは一人のために泳ぎ切ろう」「ここまでしっかり準備をしてきたのに体調不良で本番を味わえない生徒・先生は悔しい思いをしている。みんなで完泳できたよ、って伝えよう」「やれることは全部やってきた。本番は楽しく泳ぎましょう。」など、数々の心打たれる言葉が体育館にこだましました。
お世話になる方々に、礼!
いよいよ第1団が海に向かいます。
出発を直前に控え、緊張の面持ち。
めらめらと闘志を燃やす生徒も
しっかり準備体操をしたのち
手をつないで出発の合図。「行くぞー!」「おー!」
いざ出陣
3年間、この日のために積み重ねてきた、遠泳がはじまります!
陸上からは見えないぐらい遠くまで泳いでいきました。すごいなあ。
保護者の方もたくさん応援にきてくださいました。
誰一人脱落することなく、かえってきました!
横断幕の待つゴールへと、泳ぎ進みます。
さあもうすぐだ!
おかえりなさい!
心なしか、みんな一回り大きくなって帰ってきたように見えます。
保護者の方のカメラから無数のシャッター音が鳴り響きます。
全員完泳を記念して、記念撮影!
保護者の方もたくさん写真をとってくださいました。
その後、第2~第4団も無事に泳ぎ切りました。
閉会式を終え、2022年中3遠泳大会が幕を閉じます。
遠泳を終えた生徒たちに話をきくと「つかれた」という声もある中で「もっと泳ぎたかった」「意外とすいすい泳げて気持ちよかった」「楽しかった」「もっと泳げたのに終わってしまった。」など頼もしい声がたくさんきかれました。
「今日の今日まで自信がなかったが、なんとか泳ぎ切れてよかった」と自信を深めた生徒、「水泳部の仲間が励ましてくれたりしてすごく力になった」と仲間との絆を感じた生徒、それぞれがそれぞれの想いを語ってくれました。
<編集後記>
観客の方に中3生徒のお祖母様がいらっしゃいました。M先生がどこかでお見かけしたことがあると思い話しかけると、実はM先生が30年以上前に担任をした学年のお母様でした。その年が遠泳が始まった年。つまりそのお祖母様は、ご自分のご子息と、そしてお孫さんの遠泳を、その目に焼き付けたということです。何十年の時を経て、どんな風にその光景がうつったのでしょうか。想像するだけで、胸があたたまるお話でした。
<編集後記2>
今年の中3は、中1からコロナ禍に見舞われ、例年とくらべて練習時間が短い学年でした。そのため、第2団を35分チームとして、普段よりも短い時間のコースとして設定し、希望する生徒は第2団に所属しました。ですがその第2団を泳ぎ切った生徒たちは口々に「もっとできた」「普通のグループに所属すればよかった」と前向きな悔しさをにじませていました。とてもすがすがしい気持ちだなと思いましたのでここに追記します。
松坡文庫研究会の袴田潤一先生よりご寄稿いただきました。鎌倉市中央図書館の所蔵になった詩扇面二点について、漢詩のみならず、その由来や背景についてご紹介くださいました。
【松坡文庫研究会の活動】田辺松坡の詩扇面
鎌倉市中央図書館に松坡先生の詩扇面二枚があります。松坡先生が日本画家の西松秋畝に贈ったもので、秋畝のお嬢様で、やはり日本画家の西松凌波さんから図書館に寄贈されました。
西松秋畝(にしまつ しゅうほ 1875~1963本名は団三)は岐阜県出身の円山四条派の日本画家で、東京美術学校では荒木寛畝と川端玉章に学びました。雅号の「秋畝」は荒木寛畝の弟子であることを表しています。卒業後、神戸の中学校で教鞭を執りましたが、恐らく明治30年代末頃から神奈川県師範学校で教えるようになりました。教員としての経験を活かして、『最近図画教授法』(宝文館1903)、『改正小学校令適用図画科教授法』(白浜徴 訂 鍾美堂 1907)などの著作もあります。画家としては荒木寛畝が主催した読画会(1905~1945)や帝展などに出品しています。読書会第一回には「鴨」と題された作品を出品し、それは『美術画報(十八編巻六)』(1905.12.20) や『読画会画集 第1集』(画報社1906)に収録されています。
師範学校在職の西松先生のことは卒業生が次のように回想しています。
圖畫の最初の時間先生は默つて一つメンツウの寫生を命じられた。大柢のものが徑を高さより短かくしたり、上の底の圓の投影を誤つた。そして後で先生は生徒に實物を計らせて其の誤りを直觀させて、さて曰く「君たちの目は腐つてゐる。なつてをらん」そして一々小學校の恩師の名を言はせられてしまつた。臺詞もどきの先生の第一演説には大柢ふるへ上つてしまつた。
(大正8年卒業 新川正一「先生の印象」 『創立六十年記念誌』神奈川縣師範學校1935)
歯に衣着せぬもの言いの、厳しい先生だったようです。因みに「メンツウ」とは面桶。一人前ずつ飯を盛って配る曲げ物で弁当箱として用いられました。
秋畝は神奈川県師範学校在職中、鎌倉女学校校長を務めていた松坡先生(田辺新之助先生)の懇請により、大正3(1914)年に同校の講師となりました(昭和14年頃まで在職)。『鎌倉そして鎌女』(鎌倉女学院1981)の末尾に付された旧職員名簿の大正期の欄に西松団三の名があります。また、創立25周年記念式典(1929年)に際し、勤続者として表彰されています。
鎌倉女学院での秋畝の仕事として記録されているのは、大正14(1925)年度の入学生から使われた同校最初の校章の図案を考案したことです。『鎌倉そして鎌女』には、「松皮菱の中心に三つの松の実があって、その実から松の葉が放射状に伸び」、鎌高女の三字が配置されている図案だとあり、学校が海岸付近一帯の松林の中にあったことと、田辺新之助校長が「松坡」と号していることによる図案だと秋畝自身が語っていたとも記されています。松坡先生が秋畝に扇二本を贈っていることとからも、秋畝と松坡先生とは一講師と校長という関係だけでなく、芸術(美術と文学)を通した友情で結ばれていたと思われます。
さて、秋畝旧蔵の詩扇面を見てみましょう。一つは扇の形として残っているもの。五言絶句が書かれています。
朱文方印(刻字不詳)
林下卜幽居 林下 幽居を卜し
竹間通細逕 竹間 細逕に通ず
誰云韓子廬 誰か云う 韓子の廬と
有意占名勝 意有りて 名勝を占む
癸酉夏日 松坡居士 白文方印「子愼」 朱文方印「松坡」
俗塵を避けて静かにひきこもって暮らすための廬(庵)がまるで「韓子」の廬のようだと言っています。韓子は韓愈(768~824)をいうのかも知れません。その廬が風情のある見事な風景を独り占めしているのだと詠じています。癸酉は昭和8(1933)年。この詩は「夏日偶成七首」の第五首として『漢詩春秋』第17巻第7号(1933.7.1)に掲載されたものですが、秋畝の鎌倉の住まいを詠っているかのような詩であり、松坡先生自ら扇面に認めて秋畝に贈呈したのです。
もう一つは扇骨から剥がされて台紙に張られた状態のもの。七言絶句が書かれています。
西松秋畝旧蔵の松坡詩扇面(鎌倉市中央図書館蔵 西松凌波氏寄贈)
白文方印(刻字不詳)
滅却二千年道徳 滅却す 二千年の道徳
西来邪説難防得 西来の邪説 防ぎ得ること難く
時危誰不念英雄 時 危きに 誰か英雄を念わざる
奈此東方君子國 此の東方君子の国をいかんせん
秋畝画伯正之
松坡居士 白文方印「子愼」 朱文方印「松坡」
二千年道徳、日本古来の道徳が失われてしまい、西来の邪説(西洋の宗教や道徳、個人主義的風潮か)の蔓延を防ぎきれないことを歎ずる詩。危急の時に英雄の登場を願っています。松坡先生がこの詩を詠んだ時期についてはっきりしたことは判りませんが、この詩が書かれた書が逗子開成中学校創立30周年を記念して生徒に贈られています(書は創立三十周年記念後報1933.3に掲載されていますが、現在、書そのものの所在は不明です)。「時 危きに」、危いと表現されたことで松坡先生が何を考えていたのでしょうか。
松坡先生の書(『修養會誌』臨時増刊號 創立三十年記念後報 所載)
松坡先生が親しく交際した西松秋畝に贈った詩扇面がその死後もお嬢様によって大切に保管され、更に松坡文庫のある鎌倉市中央図書館に寄贈されたことはまことに喜ばしいことです。しかもそこに書かれた詩の一篇は逗子開成にも所縁のあるものなのです。
夏休み見学会のお知らせです。
夏休みの学校の様子を見てみませんか?
グループに分かれて教員がご案内します。
以下の日時で全6回行います。所要時間は各回90~120分です
7月25日(月) 10:00~
7月25日(月) 13:00~
7月26日(火) 10:00~
7月26日(火) 13:00~
7月27日(水) 10:00~
7月27日(水) 13:00~
現在6年生の申し込み受付中です。
7月16日(土)9時より5年生以下の申し込みを開始します。
お申込み、および詳細の確認はこちら(イベント申し込みサイト)からお願いします。
来る7月23日(土)、本校徳間記念ホールにて、2023年度帰国生入試説明会を対面にて開催します。
帰国生の普段の学校生活の様子や、帰国生入試問題の解説と勉強法のアドバイス、2023年度帰国生入試要項の内容などを知っていただく機会となればと思います。
全体への説明会のあと、小グループにわかれて、校内施設見学や個別相談なども実施できればと考えています。
お申込み、および詳細の確認はこちら(イベント申し込みサイト)からお願いします。
本校の受験をご検討の方へ、帰国生入試オンライン説明会のご案内のご案内です。
今年度の7月~8月にかけて開催される『帰国生入試オンライン説明会』に関しまして、インターエデュ内にて特設ページが先日オープン致しました。
オンラインでの説明会ですので、お手持ちのスマートフォンやタブレット・PCなどから気軽にご参加いただけるので、ご自宅などでリラックスしながらお話を聞いていただけるのが特長です。
海外にお住まいでこれから帰国予定という方も、すでに帰国された方も、私立校の先生から直接お話をうかがえる稀少な機会をぜひお見逃しなく!
本校の日程ですが、
7月26日(火) 8:30〜11:00に実施いたします。
下記のURLより申込フォームの入力を行うことが出来ます。
詳細につきましても特設サイトよりご確認ください。
今日は中学1年生の社会、中学3年生の英語の授業をのぞいてみました。
まずは中1社会からご紹介します。
本時の最終的に辿り着きたい問いに対して、いきなりその答えを導くのではなく、その前の段階についてみんなで意見を出し合い、最後にその答えに辿り着く授業の進み方で、生徒の考える力を引き出していました。
元気いっぱいの中学1年生のクラスではたくさん手が上がり、先生から生徒全体への問いかけに対しても色々なところから元気な声が聞こえてきました。
最初のシンキングタイムの後、「正解でも、間違いでもいいから、書くことが勉強だよ」という先生の言葉をしっかり受け止めて、2度目のシンキングタイムでは、自分の意見をノートに書き込む様子が全体に見られました。教わったことをすぐに行動にうつせることは、とても大切ですね。
各自で考える時間は、静かに夢中で調べます。
話し合いの時間では、グループで仲間の意見を尊重しながらも、自分の意見もしっかり持って伝える姿が印象的でした。
生徒が手を動かし、頭を動かし、口を動かすことで、ひとりひとりが主体的に学べる空間づくりを実現できていると感じました。
「全ての授業がリンクする」
次の中学3年生の英語の授業を紹介します。
テーマはSkim reading 文章全体の概要を把握する読み方の訓練です。
本時の目標が授業の最初に提示されます。
「3番の問題は〇〇君がいい答え書いてたね。発表してください」
前回の授業で生徒が取り組んだワークシートを回収し、生徒たちの答えを踏まえた上で授業が進みます。
プロジェクターと黒板が併用されながら、効率よく授業が進みます。折々で各自が辞書を調べる時間があるのも印象的でした。
この授業のもう一つのテーマは「背景知識の大切さ」。本文はアメリカの黒人差別を扱っているのですが、社会科で勉強したことや、別の資料から読み取れることなどを複合的に結び付けて読むことの大切さを生徒たちは学んでいました。先生の口から飛び出した「全ての授業がリンクする」というフレーズが印象的でした。
授業の最後には、オバマ大統領のスピーチの映像がプロジェクターに投影されました。オーセンティックな材料を使うことで、教科書が、教室が、リアルな世界と結びつき、本当の学びに繋がっていくのだなと感じました。
例年にない早さで梅雨明けした6月30日(木)、PTA成人部の企画による「劇団四季『アラジン』鑑賞会」に参加すべく、汐留の電通四季劇場に行ってまいりました!
劇団四季の『アラジン』は、2015年の初演以来、大人気のロングラン公演です。
3年振りの開催となった今年の鑑賞会には、220名の保護者と校長先生にご参加頂きました。
猛暑の中での受付お疲れさまです。
魔法の絨毯を思わせる緞帳が上がるとガラリと空気が変わり、一瞬で引き込まれます。
歌やダンスはもちろん、衣装や舞台セットなど細部まで煌びやかな舞台は一瞬たりとも目が離せません。
青年アラジン、王女ジャスミン、魔法のランプの精ジーニーは、それぞれ自身を『囚われの身』と感じ、『新しい世界(Whole New World )』へ向かうための自由を求めます。
「お金があっても自由がないと幸せじゃない」と言う王女と、「お金がないと自由には暮らせない」と思うアラジン。メインテーマのBGMを聴きながら、平日昼間に最高の娯楽を観ることができる自分自身の『幸せ』を噛み締めておりました。
息子をもつ母親にとっては、アラジンが劇中で何度も言う「母さんの自慢の息子になりたい」というセリフも印象的でした。
最後はスタンディングオベーションで、2時間45分の幕が閉じました。
一足早く訪れた夏の暑さと同じくらい、胸が熱くなったひとときでした。企画して下さった成人部の皆さま、ありがとうございました!
中2の道徳は「だれがために働く」というテーマで行われました。
問い「仕事とは何か」
答え「ひとりでもいいから、誰かの役に立つこと」
中学2年生の口からこんな言葉が飛び出すほど、中身の濃い時間でした。
題材は阪神淡路大震災の直後にボランティアとして働いた中学生の視点で語られる実話です。復興のために昼夜を問わずがんばる人達に心を打たれる一方、被災者からイライラをぶつけられたりずるい人を目撃したりもします。そして、まったく知らないおばあさんが冷え切った手をあたためてくれた思い出が彼の心を打ちます。
生徒たちはまず、その題材を読み込みます。そして感じたこと、考えたことをワークシートに記録します。
その後グループ内でそれぞれのメンバーが考えたことをシェアしました。
「仕事とは、生活のために必要なこと」
「自分の時間と体力をお金に換金すること」
「いろんな人を助ける上で日本の未来を輝かしい国にすること」
「嫌なことも受け止めて、他の人を助けたり救ったりすること」
「人々の役に立ちたいという思いから自分の意志で行動すること」
それぞれの視点から、さまざまな意見が飛び交いました。
クラス全体での分かち合いの時間では、手をあげて積極的に発言をする生徒のおかげで活気のある時間となりました。
中学1年生の道徳の時間は、スマホ・ネット・ケータイの使い方について勉強しました。
今回は中学生や高校生に起こりやすい、実際にあったトラブルの事例についての動画を見て、話し合いました。
たくさんの生徒から、動画の内容について、様々な角度から見ていると感じられる意見が出てきました。
スマホで簡単に連絡を取り合うことができる世の中ですが、相手の表情など見られないので傷つけてしまう事も起こり得ます。
ネットやゲームについつい夢中になってしまう事もあるでしょう。
その場の気分で後先考えず行動してしまうと、相手も自分も辛い状況になってしまうかもしれないので、しっかり考え、ルールを決めて行動しなければいけません。
あと少しで長い夏休みが始まりますが、今日学んだことを踏まえて、楽しく有意義な時間を過ごせるといいですね!
6月25日(土)に行われた模擬国連大会 11th SEISEN MODEL UNITED NATIONS 2022 で本校生徒が準優勝にあたる「優秀大使賞」を受賞しました
模擬国連とは、学生が各国の大使になりきり、実際の国連の会議を模擬する活動です。優秀大使賞を受賞した二人はUAEの大使となりました。テーマは核軍縮と核不拡散。事前の周到な準備と、当日の機転を利かせた対応で、UAEに有利な形で議論を進めることができ、ました。その功績と、積極性が評価され、優秀大使賞を受賞しました。
模擬国連は部活動ではなく、参加したい生徒が自主的に手を挙げて参加しています。これからもいろんな生徒がさまざまな舞台で、積極的な活躍を見せてくれることを楽しみにしています。