総合学習「人間学」 - 逗子開成ニュース

学校長かく語りき

2022/09/26

逗子開成を選んで入学をした中学1年生に、学校長が、大切な話を語り、聞かせる。彼らの有意義な6年間のために欠かせない一日が、9月26日、今日でした。以下学校長の言葉を抜粋、紹介します。

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「なぜ勉強するのか」

「『ライオン』と『シマウマ』のどちらかに生まれ変わるとしたら、どちらがいい?」

ライオンに多数の生徒の手が上がります。

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しかしその後、シマウマの生態・他の動物より秀でた能力を説明したのちもう一度同じ質問をすると、結果は同じではありませんでした。正しい情報を知ることによって判断の根拠がより確かなものになる。その大切さを実感する瞬間でした。

「正しい情報とは何か。全ての情報が正しい訳ではない。自分の目で見たものでさえ、正しいとは限らない。

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この二つの赤い丸は同じ大きさであるにも関わらず、右のほうが大きく見える。人はものを見たいように見る傾向がある。そのことを自覚し、一点から見るのではなく多角的にとらえることで、正しい情報をつかみとってほしい。」

「そのために必要なものは、そのことについて深く知りたいと思う好奇心。大昔、木の上で生活していた人類の先祖であるサルだけど、好奇心で地面におりたところから進化し、今の私たちが存在している。好奇心があったからこそ進化したともいえる。今の私たちの遺伝子の中にも深く刻まれいてるその好奇心を最大限に発揮し、研究し、学んでいく。」

「そして、そうして得たものを、誰かに伝えるためには、伝え方の工夫、正しい表現の仕方を身に付けることも同じように大切なこと。そこにもまた学びがある。」

「どういうチャンスをものにできるか。それは、どれだけ勉強してきたか、どんな経験をしてきたか、そのことにかかっている。たくさん学び、たくさん経験をし、豊かな学校生活を、そして豊かな人生を、歩んでください。」

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プロフェッショナル in 徳間記念ホール

2022/09/05

9月5日、逗子開成に4人のプロフェッショナルが訪れました。みずほ証券の第一線で活躍中の4名の方が逗子開成高校1年生のために徳間記念ホールでお話をしてくれたのです。高2からの文理選択を控えそれぞれが人生設計に向き合う高校1年生たちにとって、貴重な時間となりました。

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学年主任の先生から4名の方の紹介。室長、支店長、課長、2年目の方と錚々たるラインナップに生徒たちの表情も引き締まります。

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まずは室長が、金融について、そして社会人としての生き方について、さまざまなお話をしてくださいました。

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平均寿命が飛躍的に伸びる中、仕事とは生きることそのものであること。一発大儲けというイメージより、やりがいのある仕事に就き、それを長く継続できる生き方を目指すことが幸福への近道だと感じさせてくれるお話でした。

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時折クイズを交え、楽し気な雰囲気がホールを包みます。「人生どのくらいのお金が必要?」というクイズでは7割の生徒が正解をしていました。高校1年生ですが、早くも人生がリアルにイメージできているのでしょうか。頼もしい限りです。

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金融とは、資金を融通する仕事。身近なようでいて実は深く知らない世界について、わかりやすく掘り下げてくれました。

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続いて3名の方が、それぞれの職業人生について語ってくれました。お金がないとせっかくのアイデアも実現ができないこの世界で、よいアイデアを持つ個人・企業同士を金融を通して結び付け、社会を、世界を動かしていけるところにやりがいを感じるというお話を、生徒達はかたずをのんで聞き入っていました。

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「理系であれば機械と向き合っていればいいという時代ではない。コミュニケーションスキルといった文系的要素も必須。文系の人であれデータを読み解き論理的に分析するなど理系要素も必須」というお話は、文理選択の岐路にたっている高校1年生にとって、大きな意味を持つ言葉になったことでしょう。

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質疑応答の時間では、生徒たちが積極的に質問をする姿が見られました。「半沢直樹的な世界は現実にあるのか」などの面白い質問にも、わかりやすくしっかりと答えてくれました。

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「自分がリーダーになったときに部下と良いチームをつくる秘訣は」という生徒からの質問に対して「わからないことがあったら質問して、ではなくて、こちらから質問をしたりアドバイスをするなど積極的にかかわってほしい。困っているときにひとこえかけてくれた先輩のことは一生忘れません」という胸が熱くなるような話もきくことができました。

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<編集後記>

徳間ホールでの時間が終わり、お話しくださった4名の方は応接室へ。そこでひとつ質問を投げかけてみました。「大学受験という舞台でがんばり抜ける生徒は、その後の実社会でも活躍できる、という傾向はありますか?」するとみずほ証券の方々は大きく頷き「もちろんです」と力強く答えてくれました。中学受験は親子二人三脚で越えるもの。一方大学受験は、おそらく人生ではじめて、自分ひとりでしっかりと乗り越えていくハードル。その経験にしっかり向き合えた人、その中で成長していくことに喜びを感じられた人は、その後の社会が待つ数々のハードルもしっかり越えていける人物に成長している。大学受験でのがんばりがその後の社会での活躍に直結している、第一線で活躍するプロフェッショナルの方々がそうはっきりおっしゃってくれたことは、多くの高校生・そして高校教師にとって、励みになるのではないでしょうか。

逗子開成の生徒たちのために貴重な時間を本当にありがとうございました。

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【開成祭】開成祭を実施します

2021/10/22
10月22日(金)の開成祭は予定通り実施いたします。 今年度の開成祭は、一般公開はせず保護者の方のみご来場いただけます。 ご来場の際は事前に配布いたしましたチケットをご持参下さい。受付にてリストバンドと交換いたします。 みなさま気を付けてお越しください。逗子開成生徒一同心よりお待ちしています。
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開成祭

高1進路講演会 石川真之介氏(JAXA宇宙科学研究所)

2017/11/20

11/20(月)、高校1年生対象に、総合学習の一環として、本校卒業生である石川真之介氏(平成12年卒,JAXA宇宙科学研究所)から進路選択に関する講演をしていただきました。

研究者としての成果に加え、「なぜ研究者の道を選んだのか」、ご自身の経験を踏まえた、まさに宇宙スケールの壮大な内容と話術に生徒たちも強く引き込まれていきました。

進路を選ぶためには、(a)やりたいこと/憧れ、(b)作業として、好き/得意なこと(やっていてストレスにならないこと)を意識し、うまくバランスをとっていくことが大切である。また、研究者になりたいと目標が決まってからは進路のことで迷わなくなり、「とりあえず決める」ことが助けになったとのことです。
今度は皆さんが決めていく番ですね。

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活躍する卒業生
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進学指導情報

中学2年生 ディベート大会(1日目)

2017/03/09

3月8日(水)体育館にて中学2年生ディベート大会が行われました。

 中学2年生では、約半年かけて人間学の授業でディベートの練習をしてきました。

相手の話を聞いて、適切な受け答えをすることでコミュニケーション能力を身に付けてほしいという目的です。

その集大成として教室での予選を勝ち上がった8チームによる決勝トーナメントを行いました。

今回の議題は「中学生以下にSNSの使用を禁止すべきである」是か非かです。

熱い議論が展開されました。観戦している生徒たちも真剣でした。

 

勝ち上がったチームのリーダーに準決勝進出の感想を聞きました。

「コメントは優勝したときに改めて。」と一言だけ。次回、学年トップが決定します。

 

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逗子開成中学校3年生のお父さん&お母さんが語る 仕事の魅力

2016/12/14

12月8日(木)、中学3年生を対象にした総合学習「人間学」の講演会が徳間記念ホールにて行われました。

この講演会は、学年の保護者お二方に「働く喜び」というテーマでお話をしていただきました。様々な方々との出会いや苦労、やりがいなどについて語っていただきました。

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中学3年生では毎年「逗子開成中学校3年生のお父さん&お母さんが語る 仕事の魅力」という冊子を制作して、生徒に配布しています。この冊子が編まれるスタートは、6月にさかのぼります。各ご家庭に次のような依頼文が配布されています。

「今年度の総合学習・人間学では、『自己を見つめなおし進路について考える自己探求プログラム』に取り組んでおり、自分の生き方や進路について考える授業を展開しています。しかし、将来、どのような形で社会に貢献するのか、自分の能力を活かせるのは何か、これらの答えを見出すことは、中学生にとってまだまだ難しいことであるといえます。もし仕事をするうえでの喜びや意義、尊さを伝えることができれば、彼らに自己実現のためのヒントを与えることができるのではにかと考えております。つきましては、中学3年生の保護者の皆様からご自身のご職業について生きた情報をお寄せ頂きたいと存じます。後略」

そして、職業名、仕事内容、必要資格、仕事上の喜びや充実感、仕事上の辛さや苦しさ、その職業につくためにどのような学校生活を送れば良いか、などの項目にお答えいただきました。

本年の目次のみをご紹介すると、以下の22の職業についてご紹介させていただいたのでした。

1編集者・校正者
2研究開発者(企業・情報系)
3船舶職員(船長)
4保険会社
5地方公務員(社会福祉職)
6ちょっと変わった銀行のご紹介
7重工業企業での船舶部門生産技術エンジニア兼マネージャー
8外科医
9特別支援学校(養護学校)教員
10旅行業
11エンジニアリング会社のプロジェクトエンジニア
12大学教員(教授、准教授、講師、助教)
13児童精神科医になりませんか
14機械メーカー研究員
15メーカーの研究者
16総合電機メーカーの人事業務
17研究医
18プロジェクトマネージャ
19銀行員
20電機メーカーの製品事業の事業企画
21ITエンジニア
22歯科医師

冊子の巻頭言には、「「仕事をする」「働く」という事はすなわち「学ぶこと」「生きること」」とあります。この一文のあらわすことが、この冊子や講演会で少しでも生徒たちに伝わっていることを願っています。

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