2018年1月 - 逗子開成ニュース

中学受験生応援メッセージ発信中

2018/01/30

中1生徒による中学受験生応援メッセージ動画
を逗子開成Facebookに発信中です。是非ご覧下さい♪

 https://goo.gl/98GIwn

Part6 逗子開成中学校で待っています

Part5 入試前にリラックス

Part4 前日の過ごし方

Part3 困ったことがあれば相談を!

Part2 過去問を大切に

Part1 時間に余裕をもとう

これらメッセージは、受験に向けて不安に思う小学生に

少しでも希望を持ってほしいと思い発信します。

体験には個人差がありますが、受験生の励みになりますように!
頑張れ受験生!!

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お知らせ
その他の活動

2017年度海洋人間学講座②「東京湾の環境変遷から学ぶ人と海のかかわり」

2018/01/30

2017年度 海洋人間学講座②「東京湾の環境変遷から学ぶ人と海のかかわり」

 1月27日(土)に海洋人間学講座②を実施しました。講師は東京大学海洋アライアンス・東京大学大気海洋研究所の野村英明先生です。

今回は、前回も参加して頂いた鎌倉女学院の高校生と、本校からは海や海洋教育などに興味関心がある中学3年生が参加しました。

 授業の冒頭で野村先生から次の課題を頭に入れて講義を聞くように指示がありました。
・自分はどんな海が望ましい海だと思うのか?
・東京湾を「豊かな海」にもどそう!
・「豊かさ」「もどす」の基準は?

 前半は、地球全体の海のことについての講義がありました。ここでは、生物が光合成を行えるのが浅い海、すなわち沿岸であることを学びました。沿岸の生態系はエネルギー効率が高く、その理由は様々な生物がいるためであることを学びました。
また、流域の環境が海に及ぼす影響、特に窒素やリンがどのように海にたどり着くのか、循環しているのかを学びました。さらに、人間活動が及ぼす影響は、その開発の歴史まで考える必要性もありました。
東京湾の話題では、かつての東京湾は浅場や干潟や湿地などが広がっていたということに、受講生はおどろいていたようです。特に、諸説はあるものの「江戸前」=「うなぎ」であったというお話は非常に印象的でした。

 後半は、グループに分かれて前半の講義を参考にしながら、最初に示された課題について各自の考えをまとめました。さらに、グループ内で考えをまとめ、グループ発表を行いました。意見や感想は次のようなものがありました。
 ・東京湾にもっと関心をもってもらう。それと同時に、数が少なくなった生物を復活させる。江戸前ブランドを食文化として定着させる。
 ・東京湾は埋め立てを繰り返してきたが、経済的には私たちの生活は豊かになった。
 ・生態系の豊かさをもっと求めるべき。浅場を増やす努力をする。
 ・工場ではなく、自分たちの生活が東京湾を汚染していることを知った。
 ・現代の豊かさとは、生物と人間がよいバランスで共存する豊かさだ。
 ・東京湾(首都圏)に頼りすぎの状況を改善すべき。
 ・ヘドロなどを利用する技術や、ヘドロの中に含まれている成分を取り出す技術の開発
が必要。
などなど、たくさんの意見や感想がありました。
海、東京湾という題材で、海そのもののことだけでなく、われわれの生活も考えさせられる授業でした。

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海洋人間学

逗子フォト展ご紹介

2018/01/25

明日からはじまる、逗子フォト展 「写真でみる逗子の移り変わり」のご案内です。

日時:2018年1月26日(金)~2月2日(金)

   (土・日、閉庁時間を除く)

場所:市役所一階市民ホールにて

http://www.city.zushi.kanagawa.jp/syokan/kouhou/new/zushiphoto.html

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逗子開成も展示一部に協力させていただきました。

学校が位置する「逗子」は、どんな「まち」だったの?

今の海岸と、昔の海岸はどう違うの?

今の商店街と、昔の商店街はどう違うの?

学校の位置する「逗子」を考えるきっかけにいかがでしょうか?

なお、この写真展は、逗子市が市ホームページに「逗子フォト」という市所蔵の写真400枚を整理・公開したことに由来するものです。

これらの写真に目を通してみると、今までの逗子とは異なった逗子の一面に出会うかもしれません。

以下のホームページもぜひご覧ください。

「逗子フォト」Zushi Photo http://www.city.zushi.kanagawa.jp/zushiphoto

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お知らせ
学習活動

七里ガ浜ボート遭難事故追悼集会

2018/01/23

1月23日、体育館において七里ガ浜ボート遭難事故および八方尾根遭難事故の追悼集会が開かれました。全校生徒・全教職員が参列しました。

この追悼集会は、1910年1月23日のボート遭難事故で亡くなった12名(本校生徒11名とその小学生の弟1名)と、1980年12月に起きた山岳部の八方尾根遭難事故で亡くなった6名(5名の高校生と顧問1名)の御霊を慰めるとともに、2度とこのような悲しい出来事が起こらないように誓いを新たにするために、毎年行われているものです。

 生徒会長から2つの事故の経緯について説明がありました。そして学校長からルールを守ることが安全につながるというお話しがありました。

その後、吹奏楽部による演奏の元、全校生徒・全教職員で黙祷を捧げました。

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集会後には学校長、生徒会長、副会長、吹奏楽部員が学校を代表して校内にある「ボート遭難の碑」「いのちの碑」に献花を行いました。

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稲村ヶ崎の「ボート遭難の碑」にも献花を行いました。

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学校学年行事

和太鼓部活動報告

2018/01/23

1月20日(土)、いけばなインターナショナル鎌倉支部1月例会に招待され、会場の鎌倉大仏高徳院庭園で演奏を披露して参りました。

会場には、国籍も様々な100人以上の参加者があり、50分ほど演奏を楽しんでいただきました。また、生徒達は事前に原稿を用意し、MCもすべて日本語・英語の二か国語で行いましたが、途中いろいろな笑いを誘いながらも、無事スピーチを終えていました。

演奏後、餅つきが行われる庭園に降りて来られたゲストの方々が、演奏で使った太鼓を叩きに見えました。その中には、駐日ミャンマー連邦共和国大使もいらっしゃいました。英語で話しかけられ、英語で説明するという光景がしばらく続き、生徒達にとっては思いがけず国際交流の場となりました。

和太鼓の演奏に行ったのですが、貴重な体験をさせていただき、生徒にとっては楽しい一日となりました。

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クラブ活動報告

高校2年生土曜講座ご報告

2018/01/22

1月20日(土)、高校2年生へ向けた土曜講座が行われました。

高校生向けの土曜講座とは、企業経営の中枢を担われた方や官界出身の高い見識をお持ちの方などによる講義を受け、自分の将来について考えるキャリア教育の一環として位置づけられているものです。生徒たちは、自分自身の関心ある講座を事前に選択しておき、受講します。

1講義目は「隣国ロシアの歴史と未来」。
講師は商社社員としてロシアにて勤務された後、ビジネスコンサルタントをされている菅原信夫先生。

語学研修生としてハーバード大学大学院にてロシア語を学ばれたお話や、ロシア(ソ連)滞在時に経験された事件、チェルノブイリ原発事故やソ連邦崩壊時の混乱の様子などリアルなお話を聞いたり、リージョナルスタディの重要性や相手を知る大切さなどを学びました。

生徒からはロシア人の性質や商社勤務に関する質問などがありました。

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2講義目は「研究開発の醍醐味 "常識を覆す!" "多様な人達との協働"」。
講師はカメラメーカーにてフィルムの研究開発に携わってこられた池上眞平先生。

企業での研究開発におけるご自身の実体験をもとに、開発には人間力・コミュニケーション力・チームワーク力が必要であるというお話を聞き、1人の力は弱いが、多くの人々の力を集結すれば常識を覆せる、社会の維持に必要な職業に貴賎はないということを学びました。

受講後は、講義内容について討論をし発表するグループワークを行いました。

受講した生徒の中には、将来の職業として研究開発職を目指している生徒もおり、研究開発とは一人で黙々と作業を進めるというイメージを持っていたが実際は多様な人々と関わりながら行うものなのだということを学んだようでした。

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土曜講座報告

土曜講座「数学を使って地球を測る」

2018/01/17

2018年1月13日(土) 9時から、土曜講座「数学を使って地球を測る」を行いました。講座担当の田口先生によれは、「今日は絶好の測量日和」で、逗子海岸に出て披露山の高さを測定しました。写真は手作りの測定器を用いて仰角を測る様子です。

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測定後教室に戻り披露山の高さを計算しました。その後測定誤差も計算し、数学の有用性を共有しました。なお、生徒たちの測定誤差は20%程度が多く、中には2%以内のものもあり、教員が事前に行った測定よりも優秀でした。

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土曜講座報告

和太鼓部活動報告

2018/01/15

本校の和太鼓部が1月13日(土)逗子市の第一運動公園にて行われました逗子市消防出初式にて演奏致しました。普段あまり見られない消防車や消火活動の姿なども見ることができ、多くの逗子市民の方も集まっていました。

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寒い中の演奏でしたが、生徒たちも一生懸命頑張っていました。逗子市を守る仕事に従事されているすべての方に感謝し、この一年が安全な年でありますようお祈り申し上げます。

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クラブ活動報告

「シカクいアタマをマルくする。」逗子開成2017入試問題紹介

2018/01/15

電車内広告でおなじみの、日能研「シカクいアタマをマルくする。」中学入試問題の新シリーズにおいて、

本校社会科の入試問題を取り上げていただいております。

技術家庭科の授業で学ぶことを切り口に、複数の資料から読み取れることを問うています。

ぜひ、これを機会に考えてみてください。

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紹介ページへ →https://www.nichinoken.co.jp/shikakumaru/201801_sh/

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入試情報

第2回英字新聞甲子園 外国メディア賞受賞

2018/01/15

昨年12月の暮れ、学校オリジナルの英字新聞を制作し、その内容を競う「第2回英字新聞甲子園」が品川で開催されました。首都圏を中心に約20校が参加した中で、本校が外国メディア賞を受賞しました。
 記事内容は、七里ヶ浜ボート遭難事故、吹奏楽部の歴史、シェルビー先生へのインタビュー・正門前アンケート「逗子開成が男子校であることに満足していますか?」・土曜講座「お泊り保育」について・海洋研究グループの活動、等々を英文記事にしました。日本最古の英字新聞社Japan Timesの編集者のご指導をいただきながら、テーマ決定・取材・構成まで、すべて生徒たちが考え、立派な英字新聞が完成しました。
 英字新聞賞・外国メディア賞・地域振興賞の3賞のうち、外国人記者の審査員の目に留まり、本校の英字新聞が同賞を受賞しました。審査対象は、Japan Times社の添削チェックが入る前の原稿であり、生徒たちの力が評価されました。大職員室前に、この英字新聞が置いてありますので、ぜひご覧になってください。

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その他の活動

慶応義塾主催 第42回小泉信三賞 全国高校生小論文コンテスト表彰式

2018/01/11

高校1年・米山 然 君が書いた小論文「未来のための『選択』」が、慶應義塾主催の第42回小泉信三賞全国高校生小論文コンテストで「次席」の栄冠を得ました。

5つの課題から「SNS社会と教養」を選び約8000字の小論文にまとめたものです。昨年、ひと夏かけて書き上げた労作です。全国からの応募343編の中から小泉信三賞に次ぐ次席に選ばれました。1月10日、第183回福澤先生誕生記念会の場で表彰式が行われました。

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受賞直後のインタビューです。「受賞がわかった時は、驚きました。初めてで、力試しに出してみたものでしたから。うれしかったし、自信がつきました。何かもっと新しいことをやってみるとか、もっと高いところを目指すとか、そんな意欲が湧いています。そういう面で、意味のある受賞だったと思います。

審査委員のお一人から次のような選評をいただきました。

「ある映画に現れる「Choose」という単語に衝撃を受けたという著者は、SNSに「くだらない」内容を投稿する理由を「承認欲求」にあるとして、マズローの欲求五段階説に言及し、その頂点にある「自己実現」を目指して、そのために必要な教養を身につける必要を説く。未来を「選択」する強い意志を感じた」(『三田評論』2018年1月号より引用)

受賞で得た「自信」を胸に新たな高みへ向かって歩んでほしいと思います。ご興味のある方は、入選作品全文及び選評が慶應義塾の『三田評論』2018年1月号に掲載されていますのでご一読ください。

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学習活動

『広報ずし』12月号と1月号に逗子開成記事掲載

2018/01/10

『広報ずし』に逗子開成の生徒の活動を取り上げていただいています。

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2017年12月号(4頁)には開成祭の際に、中3生徒が学年展示のために、基地対策課を訪れた際の記事を紹介していただいています。

また、2018年1月号(24頁)には土曜講座「逗子活性化プロジェクト」をきっかけに、フェアトレードに関心をもった生徒の取り組みを紹介していただいています。

そして、12月号にはPTA会長記事、1月号には教員紹介記事もそれぞれ。

『広報ずし』はWEB版もありますので、ご覧ください。

WEB版広報ずし → http://www.city.zushi.kanagawa.jp/syokan/kouhou/kouhouzushi/

(バックナンバーをご確認ください)

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お知らせ

2018全校集会

2018/01/09

1月9日(火)、冬休み明けの全校集会が行われました。

学校長、生徒会長から話があり、表彰(末尾参照)が行われました。

生徒会長からは、カイザールームの使用マナー に関する苦言が呈され、

自分たちでマナーを改善していくべきことが新年早々に確認されていました。

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全校集会終了後には、センター試験を目前に控えた高3生激励会が行われました。

和太鼓部演奏、全校生徒と教職員で気持ちをこめて折った鶴の贈呈、PTA会長激励・荏柄天神社鉛筆の贈呈、高3生決意表明が行われました。高3生が「跳ね上がる」ことを意識したという、和太鼓部の力強い演奏やPTA会長の厳しくも、選ばれた言葉の数々に、高3生は、決意を新たにしたことと思います。

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激励会終了後には、高3生のみで学年集会が開かれ、学年主任や進学指導部教員からアドバイスが伝えられていました。

高3生には、体調管理にはくれぐれも気をつけてもらい、悔いの残らないセンター試験にしてもらいたいです。

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*表彰

第2回英字新聞甲子園

外国メディア賞

梶原一真・田中航・橘京弥・田中竣
藤井琳太郎・山下雄大・上野凛太郎
金光浩志・仙波雄作・市岡彪吾・豊島怜
堀内大慎・林知弘・上村祥大・大塚克基
一色竜一郎・井鍋汰樹・井上豪・秋山礼
宮沢智仁・一瀬優太・葛城孝太・吉田直樹

【文化部】

第25回神奈川県小中学校将棋大会 中級戦の部

準優勝

伊森進一郎・木村悠希
馬世雄・長谷川幸哉

【運動部】

空手道部

神奈川県私立中学校
空手道競技大会
団体形競技

準優勝

中学サッカー部

団 体

横須賀ブロック中学校
新人スポーツ大会

準優勝

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学校学年行事

新年度土曜講座「たたら製鉄」のために

2018/01/07

来年度の土曜講座「たたら製鉄」実施のために、12月23日(土)に「NPOたたら」の方々から「たたら製鉄」を教えていただきました。今回は逗子開成の生徒だけでなく、開成高校,麻布高校の生徒も一緒に3校合同で朝から製鉄を行いました。8時半より、永田式たたら炉2基を耐熱煉瓦で組み、10時から炉に火を入れました。

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それぞれの炉に稲村ガ崎から採取した砂鉄を20 kgずつ入れ、適当な大きさに切った炭を約40 kgずつ時間をかけて入れました。15時頃になってようやく砂鉄を還元した鉄(鉧:けら)が6.5 kgと8 kg出来上がりました。

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教科書や資料集で紹介されている日本古来の「たたら製鉄」がいかに時間,砂鉄,炭,人力をかけて行われているか生徒達が体験で知ることができました。出島宏一さんから「昔は鉄の武器を所有しているということは、最新の武器を所有しているということだから他国には絶対に秘密にしていたんです。」という説明を頂き、社会の教科書に出てくる鉄の歴史的重要性が「たたら製鉄」を行うことで実感できました。

普段、生徒は火を使うことも少なく、火をみるだけでも嬉しそうにしていました。炉の火を利用して、マシュマロを焼いたり、ポップコーンを焼いたりしている生徒もいました。
「永田式たたら炉」による製鉄を通して、砂鉄の還元方法や鉄の性質など化学的なこと,製鉄の歴史など生徒が興味を持ってくれればと考えております。

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今回ご指導頂きました
永田和宏先生,出島宏一様,斎藤学様,村上恵様,古主泰子様,高橋暢宏様
ありがとうございました。

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土曜講座報告

映画「この世界の片隅に」鑑賞文

2018/01/06

映画「この世界の片隅に」鑑賞文
高2高3の生徒が鑑賞しました。戦時中の広島・呉に暮らす人々の日常を描き、昨年高い評価を受けたアニメーション作品です。

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【注意】鑑賞文は時に映画の重要な内容や結末に触れる場合がありますので、お気を付け下さい。

高3 T君

 「この世界の片隅に」という名前は、この映画にふさわしいものだと感じた。誰もが苦しい生活を強いられた戦中の日本においても、その「片隅」にはごくあたり前の日々の生活が存在していたことを感じることができたと思う。今を生きる私たちにとっては、イメージのしにくい時代だが、豊かな色彩で表現された世界は、不思議な程に違和感もなく私の目と頭に入っていった。
 色彩に加え、もう一つ美しいものがあった。それは人々、即ち日本人だ。今の私たちも同じ日本人だ。しかし、この映画に描かれた人々は明らかに今と違うと感じた。作品の中で人々は決して恵まれた生活をしてはいなかった。だが、それは問題ではない。ただただ「生きたい」という思いで、明日も見えない日々を、ひたすらに屈することなく逞しく生きていたのだと私は強く感じた。それに加えて、家族や大切な人との絆や愛。これらの姿は本当に「美しい」と感じた。と同時に、これらは今の日本人から欠落してしまったのではないかと感じざるをえない。今の私たちに、日本人として、人間としてどう生きるべきかというメッセージを送っていると私は思った。
 最後に、やはり戦争は何の意味もない悲惨なものだという思いを抱く。作品中に、二人の印象的な少女が出てきた。一人は主人公の義理の姉の娘だ。不幸にも不発弾の犠牲となった。また、もう一人は終盤に、原爆で母を失った子。二人とも、現代であれば何不自由なく生きられるが、戦争の惨禍に巻き込まれたのだ。そう考えれば、現代は比較にならないほど平和で、豊かな日々だ。だが、私たちはそれに決しておごることなく、一日一日を大切に、感謝して、有意義なものにしていくべきではないだろうか。それが、今を生きる私たちに求められている事と強く思った。


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