無事に終了した遠泳実習。
本校中学3年生にとっては一大イベントでした。
緊張した面持ちの生徒が、晴れやかな顔で教室に戻っていく姿は
見守る教員の側からみていても、とても印象的でした。
その一方で、参加できない生徒がいました。
Nくん。
彼は、中学校1年生の冬に亡くなりました。
開会式の際、学年主任より話がありました。
Nくん本人が、中3時の遠泳をとても楽しみにしていたこと、
当時の担任の先生が、親御さんから海水パンツを託されていたこと、
これからの遠泳で、彼は一緒に参加し自分たちを見守ってくれていること。
彼の海水パンツは、学年のみんなと一緒に海にでました。
遠泳で泳ぐ1500m。一人で1500m泳ぐことは並大抵ではありません。
仲間と一緒だからこそ完泳できます。
そして、彼もその仲間の一人です。
今回の遠泳を通じて、彼の存在を決して忘れないことが、私たちに出来る何
より大切なことであることを再認識させられました。そして、「日常の生活」
を享受できことの幸せを改めて考えさせられる機会となりました。