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【シネマ倶楽部】 イエスタデイ鑑賞文

2020/12/24

2020年12月10日(木)に中学2年生が映画『イエスタデイ』の鑑賞を行いました。

(作品概要)

ジャックが夢をあきらめたその日、12秒間、世界規模で謎の大停電が発生。交通事故に遭ったジャックが目を覚ますと・・・あのビートルズが世の中に存在していない! 世界中で彼らを知っているのは、ジャックひとりだけ!? ジャックがビートルズの名曲を歌うと、ライブは大盛況、SNSで大反響、マスコミも大注目! するとなんと、その曲に魅了された超人気ミュージシャン、エド・シーラン(本人が本人役で登場)からツアーのオープニングアクトを任されることに。エドも嫉妬するほどのパフォーマンスを披露すると、ついにメジャーデビューのオファーが舞い込んでくる――。

ジャックの驚き、戸惑いや葛藤、そして喜びがビートルズの珠玉の名曲とともに語られていく。ビートルズを知らない君たちでも、上映後はきっとビートルズの曲を口ずさみたくなる・・・そんな至福の音楽体験をお楽しみに!!

イエスタデイ①.jpg

※生徒の鑑賞文には映画の内容も含まれますのでご注意下さい。

(中2D Nくん)

僕はこの映画の中で最も妙に感じたところをこの感想文に書きたいと思います。それはジャックが悩みの末に、ジョンのもとへ行きそこで様々なことを学ぶというシーンです。 

初め僕はこのシーンが何を意味しているのかわかりませんでした。しかしジョンの「愛する人に愛を伝え嘘をつかずに生きなさい。」というメッセージに強い感銘を受けました。現実には40年前にこの世を去ったジョンレノンですが、彼の名曲「ゴット」にもあるように生涯を悔いなく生きたことを彷彿とさせるものでした。この時のジャックはエリーに愛を伝えられず、かつ自作の曲であるという偽りもしていたため、このシーンでそれらの悩みが解決し希望を見出すのは痛快でした。

そして、もう一つこの映画で非常に強く印象に残ったシーンがあります。それは、ジャックがビートルズの曲を歌っていることを知っている二人が、彼の楽屋に訪れるシーンです。僕はジャックが訴えられてしまうのではないかと、ハラハラしていたので、二人が「ありがとう。」と言ったシーンはとても意外でした。そして僕はこのシーンをみて、大切なもの(ビートルズの曲)は個人の利益などと言うような狭い範囲を超越し、広い世界の文化として残すべきだというメッセージを伝えたいのだと思えました。もしそうならば、僕は深く共感できます。現実ではビートルズやコカコーラがなくなったりということはありません。しかし、今も世界のいたるところで文化が継承されているのは事実です。誰かが大切にしてきたものがある以上、それを受け継ぐのは義務なのだと再認識させられました。

このようにこの映画では沢山のメッセージを散りばめていて、非常にリアルな人間社会を描いています。登場人物それぞれの言葉に厚みと温かみがあり、なぜか清々しささえ与えてくれる映画でした。


(中2E Nくん)

私は「イエスタデイ」を鑑賞して、「成功と幸福」について考えた。

作中でジャックは、一度スターになったが、幼なじみのエリーと暮らすことで幸せな人生を送った。つまり、一般的な大成功と、幼なじみでは、ジャックは幼なじみを選び、幸福を得たのである。そう考えると、成功を収めなくても幸福を得ることはできる、ということになり、成功と幸福は対照的な関係になる。

確かに、成功を得れば同時に幸福も得られるかもしれない。しかし、成功をして得られるものは、富や名声で、幸福を直接得ることはできない。また、富や名声を得たからといって、それが幸福を得ることにつながるわけでもない。

今度は、逆に、幸福を得れば同時に成功も得られるのか、考えてみた。この映画では、ジャックはエリーと暮らして幸せな人生を送っていた。この幸福を得るという行為自体を成功と捉えてみてはどうか。一般的には成功とはいえないかもしれないが、幸福を得た人からしてみればこれは十分、成功といえるのではないか。 

このように、私は「成功と幸福」について、一般的な成功と幸福とは対照的な関係にあるが、幸福を得るという行為は成功になると考えた。このことから、成功だけを追い求めるのではなく、人生の本質的な幸福を得れば、成功も得ることができるということが分かった。私も、常に成功よりも幸福を得られるように行動し、「幸福を得る」という大成功を得られるようにしようと思う。

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