2020年になって早3ヶ月が経とうとしています。
この春卒業した中学3年生が1月に年賀状コンテストを行いました。優秀作品を紹介します。
講評は2人の美術の先生にいただきました。
<金賞 2作品>
F組 Kくん
画面右側に寄せた横顔、その向かう先に余白をつくることで、これから始まる2020年に思いを致す、という意図をもった良い構図です。
B組 Tくん
墨字の子というネズミと色鉛筆で混色したグラデーション、画面配置のバランスが絶妙!日本の風物詩を感じますね!
<銀賞 2作品>
G組 Kくん
鼠=ソニックという大胆な解釈をもとに、オリンピックイヤーのスポーティな雰囲気が出ています。中二の授業で学んだ一点透視図法も活かされています。
F組 Iくん
手前のマッチョねずみ君達に目が釘付け!!!
モダンテクニックをいかした背景の墨汁のしぶき、筆先の描写は、躍動感がありますね!
<銅賞 3作品>
G組 Iくん
大人気の漫画『鬼滅の刃』の幼少の主人公たちが描かれています。漫画の内容と照らし合わせると、ネズミが不穏な存在にも見えてしまいます・・・。
C組 Wくん
紅白のカーテンから「そぉ~」と出てきた大きなネズミ君!ぬくぬくとした温かさが漂う一枚、寒い日には最高~!
A組 Mくん
ビジネス書の『チ―ズはどこへ消えた?』(スペンサー・ジョンソン著/扶桑社)に着想を得たと思われます。迷路の中で失われたチーズ(自らの大切にするものの象徴)を、待ち続けることなく主体的に探す、という決意の表れと受け止めました。
<全体講評>
金賞2、銀賞2、銅賞3という結果となりました。
金賞の2点はいずれも年賀状の趣旨を理解し、それにふさわしい表現がなされていました。また、デジタルによる作画が年々増えてきています。iphone上で指で描いた漫画が出版される時代ですから、年賀状にもデジタル作画が取り入れられていくことは、自然な流れかと思います。一方で、デジタルには出せないアナログのよさも、かえって引き立って見える時代であるとも言えるでしょう。
年賀状に限らず、表現は代替不可能なものです。イラストの模写だけでなく、自分の意図をもった表現が入ってくるとなお良いですね。