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財政シミュレーションゲーム「SIM2030」に挑戦!

2019/03/17

 3月16日(土)に中1~高3有志生徒14名を対象に土曜講座「市役所のお仕事と役割 with SIM2030」が実施されました。当日は、鹿児島県鹿屋市役所の橋口様を講師役に、東串良町地域おこし協力隊山田様シーズプロデュース(株)柳生様にもご協力をいただきました。

 まずは、講義です。市役所のお仕事内容や役割についてお話いただきました。「都道府県の数は?特別区の数は?市町村の数ってどれくらい?」質問が軽やかに生徒に投げかけられました。そして、「総合計画」や「自治体の財政」について話は及び、「借金はいいこと?それとも悪いこと?」と生徒目線での質問が続きました。
 次に、鹿屋市の財政・逗子市の財政・鎌倉市の財政について話が進みます。鎌倉市は身近な存在ですが、国から交付税を得ない「不交付団体」。自主財源の比率と依存財源の比率を比較していただきながら、分かりやすく説明していただき、「そうだったのか、知らなかった」との声も。「みんなが住んでいる町の予算を人口で割ってみると?」など、これからの学びの指針もいただいていました。


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 ここまで講義が進んだところで、小休憩。生徒たちは教室の外に出されます。その間、机の下に細工が。小休憩後に財政シュミレーションゲーム「SIM2030」がスタートです。生徒たちは、架空都市「ZOO市」へ。生徒たちは、このZOO市役所の各部部長として、定例議会に臨みます。
 まずは設定紹介。ZOO市が目指す都市像は、「住んでいいまち!来ていいまち!みんないいまちだZOO!」。ZOO市予算10億円のうち、高齢化による社会保障費の増大で1億円が増加見込み。そして過疎化により1億円が減収見込み。現行の各事業のうち2億円をカットしなければならない、と伝えられます。
 そこで机の下を見てみると、そこには「財政部長」「福祉部長」「教育長」「建設部長」「市民環境部長」「商工観光部長」のシールがそれぞれこっそりと?貼ってあります。生徒たちは、その役割をもとに、「対話」を行います。設定に示された各部署で抱える事業のうち、どの事業をカットするのか話し合うのです。ただ、「対話」だけでは終わりません。対話の後には、ZOO市議会が待っているからです。3人の厳しい議員さんたちの前で、各部署で抱える事業のうち、どの事業をカットするのか、削減する理由を含めて事案を説明しなければならないのです。講師の議員さんたちからは容赦ない態度で、容赦ない質問が投げかけられます。財政部長が答弁にたっても、商工観光部長が呼び出されて説明を求められたりしていました。

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生徒:「「防犯対策の強化」は、自助努力で乗り越えたいと思います。市民の声かけやパトロールで乗り切り、カットします」
議員:「いま、空き巣被害が増えており、市民が困っているからこその要求ですが、どうやって市民に説明するのですか。そのあたりをもう少し詳しく説明してください。」

答弁役の部長さんたちはたじたじでした。

答えに窮する時間が過ぎた後に、その提案を通すのか、通さないのかを議員さんたちが挙手をして決定します。通る案件もあれば、通らずに公債発行になるケースも・・・。


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それぞれが楽しんでいた様子でした。
終了後に書いてもらったアンケートのうちワークショップ部分のみを一部紹介します。

「予想だにしていなかった質問が来て驚いた。実際の自治体ではここに多くの制限が加えられることを考えると大変だ。」
「議員役の方々に説明するのが大変だった。市民に納得してもらえる根拠づけが重要だと感じた。また、自分の意見をしっかり代弁する議員に投票することが重要であると再実感した。」
「難しかった。時間とお金が足りない。一つの目標をもって優先順位をつけるのが大変。」
「どのような質問が来るのかあらかじめ予想しておくことが大事だと学べた。どの事業も重要で選ぶの大変だった。」
「私は市民環境部長でした。班では様々な話をしましたが全体では質問がまわってこなかったのでくやしいです。議員が少ないので他の班の全員が議員になればもっとおもしろいと思う。」
「予想していなかった質問が来てびっくりした。どのような質問がくるのか少し予想していたが、耐えきれなった。」
「意外と大変だったが、班員の意見を聞くのも楽しかった。また、他の班の発表のとき色々言いたくなるのが市民の気持ちと同じだというのがとても理解できた。」

それぞれが、市役所のお仕事を感じる良い機会をいただいたようです。わざわざ逗子開成にまでお越しいただいた講師の先生方、ありがとうございました。この場を借りてお礼を申し上げます。

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