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海洋人間学講座2「海ついて学ぶこと、伝えることの意味を考える」報告

2019/02/18

2月16日(土)海洋人間学講座2「海ついて学ぶこと、伝えることの意味を考える」東京大学本郷キャンパスにて実施しました。日向に出ると少しぽかぽかする陽気で、緑が多く歴史的な建造物が多い本郷キャンパスは、都心の喧騒を忘れてしまうほどのどかでした。今回の講師は、東京大学海洋アライアンス海洋教育促進研究センターの加藤大貴先生です。講義+実践で授業が展開されました。

0.赤門前にて.jpeg 1.講義タイトル.jpeg

最初は理学部1号館の教室で、哲学、哲学対話について講義を受けました。そして、メインの実践編。アイスブレーク『学校生活の好きなところ』で緊張感をほぐしました。そして、最初のお題は『学校』「何で大人が教えなければならないのか。」「始業は、なぜ8:30でなければならないのか」「なぜ、文武両道でなければならないのか」など様々な問いを参加者全員で立てました。いくつかの問い立てを行ったあと、多数決で「先生の立場」について哲学対話を行いました。(本校の教員として考えさせられる話が次々と出てきました。)

2.哲学中.jpeg 3.ワークシート.jpeg

後半は場所を変えて、キャンパス内にある夏目漱石の長編小説「三四郎」のモチーフとなった三四郎池で哲学対話を行いました。次のお題は『自然』。前半と同じ手法で、皆で問いを立てます。そして、「人は生態系の中に入っているのか」という問いを皆で哲学対話をしてゆきます。「自然とは何か、自然じゃないものは何か」「外来種」「絶滅してはいけないのか」「ビーバーは構造物を作るが自然を破壊しているのか」「アリの巣は?」「存在しなくてよい生物はいるのか」など活発な対話がなされました。

6.対話3.jpeg 7.対話4.jpeg

もちろん、今回の問いに明確な解答はありません。しかし、対話をし続けることで、他人の考え方を聞くことや、ニュアンスの違いを知ること、定義の大切さ、考えていることを表現する難しさなどを学びました。哲学と聞いて、「最初は気が乗らなかったが、気がつくと夢中になっていた」「楽しく、充実した授業だった」、「再度やってみたい」という生徒の感想が多かったです。最高学府の雰囲気が生徒達の背中を押しているような気もします。

4.対話1.jpeg 5.対話2.jpeg

最後に海洋教育研究者の加藤先生から、『私たちにとっての「海」』というお題が出されました。「海について、もっと敏感になって欲しい」とも。あまりに海に近く、ヨットや遠泳で利用する逗子開成の生徒にとって、改めて「海」というものを問い直し、ぜひ深く探究して欲しいですね。逗子開成(学校)にとっても大きな宿題です。

8.講義のまとめ.jpeg

カテゴリー :
海洋人間学

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