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映画『トンマッコルへようこそ』鑑賞文ご紹介

2015/07/12

6月10日に、中1・中2の生徒が韓国映画『トンマッコルへようこそ』を鑑賞しました。この作品は、朝鮮戦争の時代に、敵対する兵士達が山奥の村で出会い、最初は争っていたのですが、のんびりした村人の姿に次第に人間らしさを取り戻していくという内容です。

【注意】鑑賞文は時に映画の重要な内容や結末に触れる場合がありますので、お気を付け下さい。

中2 U君

 僕が今回の「トンマッコルへようこそ」を観て一番心に残ったシーンは、一番最後の爆弾が投下されたときのシーンです。そこのシーンまでは一度も笑うことがなかったピョ少尉のあの笑顔はとても格好よく、感動しました。僕は、あの笑顔には安堵の他に、「やりとげた」という喜びの感情が含まれていたと思います。これ以上トンマッコルの人々に迷惑をかけてはいけない。ここで逃げたら後悔しか残らない。ここで逃げてきた人生に方をつける。そういう気持ちがあったのだと思います。そのような意味では、彼らはもう軍人ではなく軍人という肩書きを持ったトンマッコルの住人だったのだと思います。しかし、最後に5人とも死んでしまったのは、これが戦争というものなんだと痛感させられました。そういう戦争の重さというものをしっかり描いていたのがとても良かったなと思います。 
 僕が一番不思議に思った点はトンマッコルの存在そのものです。「いくら山奥の情報が入りにくいような村でも銃も知らない、戦争が始まったことさえ知らない村があるか?」と最初は思っていました。トンマッコルが子供みたいに純粋な村という意味にも納得できました。でもだからこそ彼らは必死になって村を守ろうとしたのだと思います。
 しかし、トンマッコルはこの後、最初に出てきたような理想郷ではなくなったはずです。理想郷を否定し、つぶしていく戦争のむごさに今回の映画を通して改めて気づかされました。

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