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映画『舟を編む』鑑賞文ご紹介

2014/07/17

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【注意】鑑賞文は時に映画の重要な内容や結末に触れる場合がありますので、お気を付け下さい。
 
高1生徒 Yくん

 今回観た映画は、辞書を作る仕事を取り上げた物だった。当然、この仕事はそれ程人気のある物でもないし相当マイナーな職業であることは確かだろう。しかし、この映画にはだからこその良さがあったように思う。
 辞書はきっと大半の人が使ったことがあるだろう。最近は電子辞書が普及してきたものの紙の辞書がやはりベーシックに尚普及している。やはり昔から使っている物を次の代へうけ継ぐ人間の性質による物だろうが、これは辞書を作る側の人にも言えると映画を見て思った。人気のない仕事ながら、昔からのその仕事をひたむきにこなし、次の世代へと受け継がれていく。この仕事にただ一所懸命にうちこむ人々の姿は美しかった。表に出ることもなく目立たない仕事かもしれない。しかし我々にはなくてはならない仕事である。こうした小さな仕事の上に自分らの生活は成りたっているのである。
 私達はもう高校生になった。大学受験のことを考える時期である。大学と就職は切れない関係にあるから即ち大学受験を考えるのは職業を考えることにもなってくる。正直、ある程度興味のある職業はあるものの、これだと確信をもてる物がない。いや、どちらかといえば"知らない"と言うべきかもしれない。自分は仕事について知らなさすぎるのだ。だが前述の通りこの世は様々な仕事で溢れている。その中から自分に見合う、そして一生うちこめる自分なりのやりがいのある仕事を、――それこそこの映画の主人公のように――見つけられたらいいなと思った。
 だからこの映画に登場している人に少し憧れたのだ。自分の仕事を見つけてそれに打ち込んでいる姿が美しかった。自分もいつかああなりたい。そしてこの世は仕事で溢れている。道は無限にあるのだ。自分の事だからここからは自分で調べて自分で歩む。そんなことを考えさせられた映画だった。

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