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校史余滴 第25回「宇高兵作小伝②」

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校史余滴 第25回「宇高兵作小伝②」

校史余滴 第25回「宇高兵作小伝②」

*「宇高兵作小伝①」を未読の方は、まずは①をお読みください。
https://note.com/zk_koushi/n/nbbb881fc9aac

*図版番号は、「宇高兵作小伝①~⑤」通し番号となっております。

*「宇高兵作小伝」引用・転載の際は、以下のように明記してください。
「三好彰「宇高兵作小伝」(「note 逗子開成 校史余滴アーカイブ」」)

 

                      

三好彰さんの「宇高兵作小伝②」を「小伝①」に引き続き、発信いたします。

「宇高兵作」という人物名は、出来成訓編集による労作『日本英学者人名事典』(2024港の人)の192・193頁に、立項されています。この事典の出版により、「うたかひょうさく」と読むことや、「略年譜」と「著作略目録」(4冊掲載)から、簡単な来歴を知ることができるようになりました。
そこで、「略年譜」の根拠資料を確認してみます。すると、「【参】「自筆履歴書」(逗子開成中学校・高等学校所蔵)」と明記されていることがわかります。事典の記述は、本校所蔵の履歴書を参考にしたことがわかります。
三好さんの「小伝①」には、事典が参考にしたであろう履歴書を掲載しています。三好さんは、その履歴書に加えて、ご親族だからこそ収集しうる資料を存分に活用し、履歴書の記述一つ一つを調べられています。『宇高兵作小伝』は『人名事典』の記述の詳細を明らかにする研究成果となっているのです。「小伝①」を読んでみると、そのあたりの事情がよく分かってきます。その中でも特に、以下の二点は印象的でした。

・なぜ「兵作」という名前が名付けられているのか。(戦争の時代を反映しているわけではない!)
・スタンフォード大学時代、「兵作」のおかれた状況はどんな様子だったのか。(病と学業との兼ね合い)

今回情報発信する「小伝②」についても、「小伝①」とあわせ読むことで、なるほど!と納得いく箇所が多くあります。ここでは一点だけご紹介します。

校史編纂委員会として『英語青年』や『英語の日本』掲載の宇高兵作の論考のいくつかについては、三好さんのご教示もあり、目を通していました。しかし、宇高のペンネームがなぜ「馬蹄」「蹄形」なのかは、理解しておりませんでした。「小伝①」を読むと、その疑問が氷解します。宇高兵作は、屯田兵として愛媛県から北海道に渡ります。読み手の私たちは、その前後の記述から「宇高家」の苦難の様子を想像することができます。その際に、三好さんは、その苦難が少しずつ良い方向に進むきっかけとして、「軍馬を手掛けたことで時運に」乗ったことを示されています。今回その箇所を読むことで、その「軍馬」からくるペンネームが「馬蹄」であり「蹄形」なんだと納得できました。

他にも小伝②では、当時の教員資格のおかれていた状況や資格試験の難しさについて、具体的な資料をもとに切り込んでいます。
ぜひ、三好さんの調査を、引き続き追体験していただければと思います。

 

「宇高兵作小伝①」 https://note.com/zk_koushi/n/nbbb881fc9aac

「宇高兵作小伝②」 https://note.com/zk_koushi/n/n5265d36b5372

「宇高兵作小伝③」近日公開予定

「宇高兵作小伝④」近日公開予定

「宇高兵作小伝⑤」近日公開予定