防災教育

自然と向き合うことで命を守る意識を深める。
自然を100%コントロールすることは誰にもできません。
だからこそ、自然の中で行う海洋人間学や様々な行事を通して、正しい知識や適切な判断力を養うことが大切です。
かけがえのない命だからこそ他人任せにはせず、「自分の命は自分で守る」ことを意識しています。
特に、目の前に海を臨む逗子開成では、6年間を通して地震や津波に対する防災教育を行っています。
「七里ヶ浜ボート遭難事故」や「八方尾根の山岳部遭難事故」など過去の経験に学ぶ逗子開成は、生徒の命を守り安心安全な学校生活のために、防災教育とともに訓練や施設・設備の整備を行っています。
特に、逗子湾に臨む立地上、地震・津波対策には万全を期しており、津波避難訓練、校舎の耐震補強、緊急地震速報システム・緊急連絡メールシステム・防災頭巾ライフジャケットの導入、災害対策用品の備蓄などを実施しています。
また、地域・行政機関と緊密な連携を保ち、広域避難訓練などで協働しているほか、「津波避難ビル」に指定されている校舎屋上には逗子市の防災倉庫も設置されています。
TSキャンプ
チームワークを高め、実践的に身を守るために
「TS(Team Synergy)キャンプ」は、一人ひとりの強みを最大限に発揮しながら問題解決力を養うことを目的として、中学2年生を対象に毎年実施しています。3日間のTSキャンプでは、協働をテーマとしたアクティビティと防災体験プログラムに取り組みます。
防災体験プログラムでは、災害対策の専門的な講義や東日本大震災の被災者の実体験を聞き、その後は体育館での避難所生活(1泊)を疑似体験します。一人ひとりが被災者の立場でどのように避難所を運営すればよいかをこの体験から学ぶと同時に、日常生活での災害から身を守る方法や備えを考えるきっかけとなっています。
津波避難訓練
垂直避難と水平避難で安全確保
地震の震源や発生状況により津波の高さや到達時間は異なります。より早く安全を確保するためには、逗子市の「津波避難ビル」に指定されている校舎3階・屋上へと避難します。より高台の避難が必要な時は学校西側の披露山公園(標高92.5m)へと向かいます。全校生徒・教職員の垂直避難完了は7分30秒、水平避難完了は26分です。
全教室・施設には防災ライフジャケットが配置され、屋上防災倉庫には2,000名が3日間過ごすことができる水・食料・簡易毛布が備蓄されています。