学校生活
12月8日(月)中学1年生数学の授業
12月8日(月)、中学1年生の数学「図形の性質」の授業にお邪魔しました。テーマは不変量について。
まずは前回の復習です。
「N角形の内角の和が 180°×(N-2) で表せることを示せ」
という問題について、以下の3通りの方法で表すことができることを確認しました。
①三角形に分割する
②外角の和を利用する
③多角形の内部に点を取る
また、前回の授業ではプリントを使って陣取りゲームを行いました。
ゲームの結果、できた三角形の数は次のようになっていました。
(1)10個 (2)10個 (3)8個 (4)11個 (5)7個
さて、この三角形の個数はどうやって求めることができるのでしょうか?
2分間自分で考え、その後隣の席の人と話し合いをしました。
生徒たちは、図形全体を大きく捉え、次のことに気がつきました。
・(1)(2)…四角形の中に点が4つ
・(3)…六角形の中に点が2つ
・(4)…三角形の中に点が5つ
・(5)…七角形の中に点が1つ
つまり、外側の N 角形(頂点 N 個)と、その内部にある点 M 個から三角形の数が決まるという結論にたどり着きました。
ここからはさらに一歩進めて、
外側が N 角形で、内部に点が M 個あるとき、できる三角形の個数を M と N で表せ。
という問いに挑戦します。
生徒たちが「難しい〜!」と声をあげる中、先生が「わかりにくいときは、具体的な数字を当てはめて考えてみよう」とアドバイス。
まずは N=8、M=0 の場合から一緒に考えていきます。
N=8、M=0の場合、内部に点がないシンプルな八角形であることがわかります。八角形の内角の和は 1080°。
これを三角形1つの内角の和180°で割ると 6。
この1080°という八角形の内角の和こそ、どんな操作をしても変わらない量、不変量です。
つまり、八角形はどんな分け方をしても、必ず三角形が6個できるということになります。
それでは、内部に点があるとどう変わるのでしょうか?
N=8、M=1 の場合を考えてみます。
内部に点が1つ増えると、その点の周りに 360° 分の角が増えることになります。
つまり、点をつないでできる三角形の内角の合計=外側の八角形の内角の和 +(内部の点まわりの360°)×点の数で表すことができます。
挙手した生徒が黒板に証明を書き進め、ついに、三角形の個数 はN − 2 + 2Mから求めることができる
という答えにたどり着きました。
今回の授業では、陣取りゲームを通して「数学は生活の様々なところに存在する」ということを実感しました。
考えるプロセスを大切にしながら、自分の手で法則を発見していく。そんな、数学の楽しさが詰まった素敵な授業でした。