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土曜講座「大手出版社の編集者が語る『学習まんが日本の歴史』の舞台裏」実施報告

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土曜講座「大手出版社の編集者が語る『学習まんが日本の歴史』の舞台裏」実施報告

土曜講座「大手出版社の編集者が語る『学習まんが日本の歴史』の舞台裏」実施報告

土曜講座「大手出版社の編集者が語る『学習まんが日本の歴史』の舞台裏」の実施報告です。小学館創立100周年企画として2022年に刊行されました『小学館版 学習まんが日本の歴史』編集者・田伏優治さんにご来校いただき、授業を担当していただきました。

中1~高2まで40名を超える生徒が申し込んでくれました。

前半はお仕事紹介。「出版社ってどんな会社?」「編集者って何してる人?」と矢継ぎ早に質問を投げかけていただきました。田伏さんの巧みなトークによって、生徒たちは講座内容にすぐに引き込まれているようでした。

そしてご自身の来歴へと話が続きます。歴史学(日本史)を学んだ大学・大学院時代のこと、小学館に入社されるまでに考えてこられたこと、入社後に担当なされたお仕事のこと、などについて分かりやすくお話いただきました。授業後、生徒たちに感想を聞いてみると、この時に語られた、大学・大学院時代の学びに対する語りが最も印象深かったようでした。その生徒たちは、歴史学という学問を「刑事事件の捜査」と例えてご紹介してくださったことや大学・大学院における歴史研究の世界が、今現在に学ぶ中学・高校の歴史学習の世界と大分異なること、などについて関心をもってくれたようでした。

 

後半はタイトル通り、『学習まんが日本の歴史』の「舞台裏」について語っていただきました。制作のプロセス紹介時には、その合間にちょっとした課題もはさんでいただきました。

参加した全生徒がその課題に取り組みました。その内容は、実際の『学習まんが日本の歴史』第12巻から出題していただきました。具体的には、ある場面の「井伊直弼」に焦点をあて、井伊の黒塗りになっている吹き出しの中身(セリフ)を推測するというものでした。今まで生徒たちが学んできた井伊直弼の一般的なイメージを裏切る吹き出しを選んでいただいたようでした。歴史上の人物の決断の背景を深掘りすることで、生徒たちが知っている歴史的事実の背景が決して単純でないことを具体的に考えさせる問いになっていました。そして、普段はなかなか考えることのない、学習まんが制作のプロセスを学ぶことができました。

今回の講義を受講し、歴史学習まんが制作の背景の一端を学ぶことで、歴史学習まんがを読み解く一視点を得てくれたのではないかと思います。

貴重な時間を割いていただき、講座にご協力いただいた田伏優治さん、小学館のご関係者の皆様に、この場を借りてお礼申し上げます。貴重な学びの機会をありがとうございました。