松坡文庫研究会
「松坡文庫研究会」発足 本校元校長 袴田潤一先生が代表に
鎌倉市中央図書館の重要な蔵書に「松坡文庫」があります。
「松坡(しょうは)」は本校創立者である田辺新之助先生(1862~1944)の号で、田辺先生は優れた教育者であり、また、
「一度筆をとれば連珠の章たちどころになる、其の創作する所極めて多く皆金玉の譽あり」
と評された優れた漢詩人・漢学者でした。
先生の没後、戦後になって遺族によって漢籍を中心とする膨大な蔵書が鎌倉市図書館に寄贈されました。いまだに整理作業が続けられており、約6,000冊にも及ぶ文庫の全貌は把握されるに至っておりません。
2016年末頃より鎌倉市中央図書館を中心に「松坡文庫」への関心が高まり、2017年度には同館で4回にわたる勉強会が開かれました。
講師を務めたのは同館の中田孝信氏、鎌倉女学院元校長の斎藤俊英先生、 湘南の別荘研究家で「鎌倉の別荘地時代研究会」の島本千也先生、それに本校元校長の袴田潤一先生でした。
そうした動きの中で、この度、「松坡文庫研究会」が発足しました。
発起人は、図書館とともだち・鎌倉、鎌倉同人会、鎌倉を愛する会の有志ら5名で、
事務局は鎌倉中央図書館に置かれ、同館近代史資料担当者が事務担当となります。
代表は袴田潤一先生が務めることになりました。
松坡文庫研究会の活動は、
- 松坡文庫の全容把握(寄贈書籍の整理)
- 田辺新之助その人に関する研究
- 上記1.2.の公表
を目的としています。
「松坡文庫研究会」の活動が「松坡文庫」の全体を明らかにし、また、田辺先生の業績を正しく評価することにつながることを期待しています。