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特別授業<交渉術>

2022/06/13

月曜日、高校1年生は6時間目と7時間目を利用して「交渉術」の授業が行われました。実際に社会に出れば、政治の舞台のみならず、さまざまな場面で必要となってくる交渉術というスキル、それを磨く時間です。

授業の前半は、架空の場面が設定され、手順に従って、生徒同士が実際に交渉を行います。

手順① 生徒はペアになる。

手順② 生徒Aに企業Aの条件が書かれた紙(例:〇〇を750万円で買いたい)が渡される。生徒Bに企業Bの条件が書かれた紙(例:〇〇を1300万円で売りたい)が渡される。

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条件が書かれた紙には値段の他に、企業Aは社会貢献をしているというステータスが欲しい、企業Bは企業Aが独自開発した研究知識を欲しがっている、など、金額面以外の多くの条件も書かれています。生徒はその立場になり切るためにすべての条件を熟読します。

手順③ 生徒Aと生徒Bがそれぞれ企業A、企業Bの代表として交渉をする

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値段以外にもさまざまな条件があるため、値段を吊り上げる、値切る、といった単純な交渉にとどまりません。お互いの条件をいかに聞き出せるかが肝要となってきます。

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この時間で印象に残ったのは、交渉の目的とは、相手を負かす、相手より得をすることではなく、自分と相手の双方にとってベストな物にたどり着くことだということです。自分だけでなく相手にとってもベストな条件で交渉が成立する、それが理想的な交渉。そのために大事なことは、対話をすること。話をきいたそばから相手を否定したりするのではなく、相手の話をしっかりきき、お互いが、相手が抱えているあらゆる条件を聞き出し、相手の状況を理解する。交渉とは話すことではなく、聞くことが大事なんだな、という部分が目からうろこでした。

授業の後半では講師の先生の講義が行われました。

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「サメは1匹1000万円です」と最初にいわれてしまうことで、その情報が交渉の前提となってしまう。この「アンカリング」という技法を利用して、自分側にとってのみ有利な交渉をすすめる手法についても紹介がありました。こういう手法は自分から積極的に使うものではないが、いろんな人と交渉をする中でこういう手法を使ってくる相手もいるので、そういう状況下においても理想の交渉ができるように、手法について知っておくのは大切、というお話が印象的でした。

最後は世界の政治問題にも話が広がり、卒業後の実生活に役立つだけでなく、大いに考えさせられる二時間となりました。

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