11月9日(水)7・8時間目、中学2年生全生徒を対象にした海洋学特別講義が
行われました。今回は、東京大学海洋アライアンス茅根創先生による
「海が作った逗子の地形」というタイトルでした。
先生は理学系研究科 地球惑星科学専攻 地球惑星環境学科に所属されています。
一万年、一千年という二つのスケールから逗子の地形についてお話をしていただきま
した。長い時間のスケールのお話では、相模湾がどのようにできたのか、という点から
お話をスタートされていました。日本に三つある深海湾の一つが相模湾であることやプ
レートテクトニクスについて分かりやすくお話していただきました。分かりやすいという点
ではさらに、両手を使ってプレートのはねあがりを再現。
「右手の中指をたてて伊豆半島とすると、おしだされて丹沢山地が隆起する」など、
スライドに映しだされた両手を再現しました。
会場後ろからながめていると、確認している生徒達の姿はほほえましくうつりました。
また、短い時間のスケールのお話では、身近な土地である「逗子」だからこそ、
生徒にとってもより一層分かりやすく拝聴できたようです。
日頃乗り降りするJR逗子駅や京急新逗子駅のあたりはどんな地形で、どのように利
用されていたのか。田越川は周辺の地形にどのような影響を与えたのか。などなど
先生作成のイラストや古地図を活用されながら、矢継ぎ早に語られました。
学校正門から海洋センターまでの道という、生徒達にとってはいつも見慣れた風景も、
「「1m」くらい高くなっている」というお話に「へえ~」と声をもらす生徒もいたようです。
砂州や砂丘と低地の違いについてもお話しいただき、学校が逗子駅や新逗子駅の低
地よりも高いところにあることも確認されていました。また、大正関東地震や相模トラフ
地震についてもお話いただきました。
講演終了後には質問を受け付けていただきましたが、
内容に関する質問とあわせて「どこで学ぶことができますか?」という質問も。
日頃の学びが、大学で学ぶ学問とどのように関わり、どのような形で現実の社会に活
かされているのか、考える良い機会となりました。