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あつ~い夏にあつ~い鉄学!?

2015/08/26

「特定非営利活動法人 ものづくり教育たたら」が主催する「第4回子どもたたら教室」に、有志生徒たちが参加しています。この教室は、たたら製鉄に関する勉強会、千葉県での砂鉄採取、群馬県での炭焼き、東京都でのたたら操業、鍛冶体験、報告会と半年にわたり行われるものです。「たたら」という伝統技術を通じて、ものづくりの根本にある科学を学びます。

NPO法人活動詳細は → http://www.tatara.or.jp/

すでに今年度の第4回教室では7月19日に東京工業大学での「たたら勉強会」、8月1日に千葉県千倉海岸での「砂鉄採り」が実施されており、有志生徒たちがそれぞれ参加しています。

以下は、8月22日(土)新日鐵住金(株)君津製鐵所見学の報告です。

当日は、JR内房線君津駅に集合し、バスで新日鐵住金(株)君津製鐵所へ移動しました。現地では、まず広報センター主幹のご担当者より製鐵所の概略をご紹介いただき、つづいてNPO法人理事長の永田和宏先生から現代の製鉄法についてのお話をうかがいました。ともに、参加している小学生の子どもたちにもわかりやすいように、鋼材の使われている身近なものなどを引き合いにだしながら、説明されていました。そして、これから見学する製鐵所で行われる鉄のつくり方を説明していただきました。永田先生が話されていた、これから子ども達が取り組もうとしている「たたら」と「現代の製鉄法」の根本的な相違点のお話は、とても印象的でした。

お昼ご飯を済ましたあと、いよいよ製鉄所見学です。

敷地内は、とてつもなく広い!東京ドーム220個分!?その敷地の東西直線では、新宿と東京間の距離に匹敵するとのことでした。そして、敷地内の総線路距離は、山手線二週分の距離にあたるともうかがいました。
その広大な敷地のなかを2班にわかれてバスで移動します。

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高炉・製鋼工場(転炉および連続鋳造)・熱延工場を見学しました。そして銑鉄から鋼をつくる転炉、鋼片をつくる連続鋳造、鋼板をつくる熱延の工程は目の前で見ることができました。どこの場所でも普段は目にすることのできない工程(あわせて鉄の熱さ!)に圧倒されましたが、なかでも転炉は大迫力でした。クレーンで移動する容器から、容量約300トンの炉の中に、銑鉄と鉄スクラップを流し込みます。すさまじい火花と熱風。文字通り体感させていただきました。そして「鋼片」が真っ赤なまま裁断されるさま、熱延工場で延ばされていくさまもあわせて見学しました。

バス見学終了後、質疑応答の時間がもうけられました。参加している子ども達からは活発な質問が寄せられていました。
そして、鉄をつくるための原材料という、素敵なおみやげもいただき、解散となりました。お借りした見学用の衣服は汗でびしょびしょになりましたが、あつ~い夏に、あつ~い鉄作りを、文字通り体感する一日となりました。

次回の教室は、宿泊しての炭焼き体験です。

ものづくりの根本にある科学を学ぶ同教室。
これからも楽しみです。

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