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映画『LIFE!』鑑賞文ご紹介

2015/07/11

2月12日に、中1・中2の生徒がアメリカ映画『LIFE!』を鑑賞しました。この作品は、雑誌社のネガ管理室という日陰の職場で働く妄想癖のある主人公が、紛失したネガを探すうちに世界中を冒険することになるという内容です。画面いっぱいに広がる雄大な景色が印象深い映画でした。

【注意】鑑賞文は時に映画の重要な内容や結末に触れる場合がありますので、お気を付け下さい。

中1 T君
 人には様々な生き方がある。それは学校の、クラスの中でも面白い様に見てとれる。授業中、一生懸命ノートを取り教材を調べている者、必要最低限の内容しか書きとらない者、隣の奴との雑談に異常な熱意を注ぐ者、必死で内職に励む者、まさに多種多様である。生き方というものは、産まれながらに定着してしまっているものなので、変えたくてもなかなか変えられない。テスト前、勉強しないとと、強く思っているのに自習室で遊んでしまった経験は、共感できる人が多いかもしれない。
 この映画の主人公、ウォルターは平凡な暮らしをくり返していた。しかし、妄想の中の世界に入ると彼は180度人間が変わる。勇敢で創造性に富んでいる冒険家へと変身する。私は、この映画において一番ここが共感できた。情けない話だが、私も妄想が好きで存在しない世界に入り浸っている時間はまさに至福の一時であった。
 しかし、ここでLIFE社のスローガンが出てくる。「世界を見よう」この言葉には色々な意味が込められていると私は思う。自分の殻に閉じこもっているウォルターに対する苦言であることはもちろんのこと、ヘリから飛び下りたりサメと格闘したり火山活動に巻き込まれたりと、世界には魅力が詰まっている。その魅力に気付く為に、また啓発する為にショーンは世界中を遊し、シャッターを押し続けたのだろう。写真の中のカメラマンがウォルターに手招きしたシーンには、そんな真意が込められていたのではないだろうか。
 そして、歴代の表紙が飾られているシーンで、一枚だけ存在し得ない表紙がある。ウォルターが宇宙服を着ている写真だ。つまり、外の世界(宇宙)への探求心を示しているのであろう。そして最後は、誰よりもLIFE誌を理解していたウォルターが表紙になる。地味な仕事ではあるが、社の誰よりも真面目に働き縁の下を支えていたネガ管理社員を、ショーンは見抜いていたのだろう。だからこそ、表紙の中のウォルターは新参者のやり手よりよっぽど輝いていた。
 この作品を通じて視聴者に伝えたいのは、広い広い世界を見渡し様々なLIFEを送ること、自分に嘘をつかないで懸命に生きることであろう。自分にも、学業、部活、友人関係など、様々な問題が付きまとっている。しかし、恐れず問題を直視し、挑戦し探求する、それこそがLIFEの真髄なのだと思う。

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