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海洋人間学講座「数値シミュレーションで学ぶ津波の物理の基礎」

2015/01/28

1月24日(土)に行われた海洋人間学講座のご紹介です。

 本校は昨年の7月に東京大学海洋アライアンス海洋教育促進研究センターとの間に、海洋教育促進拠点としての提携に関する協定を締結し、海洋教育に携わる様々な先生方を本校にお呼びして講座を開いて頂いています。今回はその第二弾です。

 今回は「津波シミュレーションで学ぶ津波の物理の基礎」というタイトルの講座で、東京大学・海洋アライアンス・海洋教育促進研究センター特任准教授の丹羽淑博先生にお越しいただき、本校コンピュータ棟で行いました。丹羽先生は、地球惑星科学のご専門です。この講座の目的は、津波の基礎的な物理とその振る舞いを、パソコンを使って数値シミュレーションを行い、理解することです。

 1時間目は、津波の物理的特徴・津波を支配する物理法則・津波の数値シミュレーションの基礎に関する講義で、津波と普通の波の違いや津波発生のメカニズム、津波の運動を支配する2つの物理法則を勉強しました。高校では習わない偏微分が登場しましたが、かなり難しい内容でも受講生は真剣に聞き入っていました。複雑な自然現象でも簡単なモデルに置き換えることで、かなり正確な精度でシミュレーションが行えることに驚いたようです。

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 2時間目は、1時間目の講義で学習した津波の運動の物理法則を、コンピュータ上でグラフ化して表現しました。津波の伝搬速度が水深によって変化するようすや波高が変化するようす等をコンピュータ上で観察しました。また、東日本大震災の津波シミュレーションプログラムも紹介していただき、陸上に乗り上げる津波の再現などを観察しました。グラフが動くことで生徒たちの興味関心は高かったようです。家に帰ってからも自分のパソコンでやってみたいと言っていた生徒が多かったです。

この講座を通して、様々な分野の研究では、数学やコンピュータでのプログラミングなどの重要性や、それを使って表現化する必要性などを感じ取っていたようです。普段の学校の勉強とは一味も二味違うものを体験し、また、今、自分が学習していることがどのように将来につながっていくのか、社会につながっているのか、を感じている生徒もいて満足そうでした。

 

 講座終了後も丹羽先生に、地球惑星科学や海洋物理、地球物理、のことを質問したり、自分の進路について助言をもらったりと講座の内容以外にも得られたものが多かったようです。海洋アライアンスで自分も働きたいという生徒もいました。将来がとても楽しみですね。

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カテゴリー :
海洋人間学

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