後期中間試験明けの12月6日(土)の土曜講座の一つ、高校1・2年生を対象とした「PBLイノベ−ティブ・シンキング トライアルワークショップ」を覗いてみました。
AppleのiPhoneや任天堂のWiiなどはどのようにして生まれたのか、開発者はどのような思考でものを見ているのか、・・・。まずは、イノベーターと言われた人々の素養やものの考え方を学んだ上で、生徒には「新しい財布を創り出せ!」というミッションが与えられました。
「今まで使ってた財布で不満はある?」「もっとこうして欲しいことは?」「今の財布のどこが気に入ってるの?」
互いにインタビューを重ねてどういう場面でどんなニーズを持っているかを聞き取ります。しかし・・・。大切なのは"インサイト"(表面的なニーズではなく心の奥底にある欲求を考えること)。それを探りながらのお互いの会話はどんどん熱を帯びていきます。
次にインサイトを踏まえて、個人個人で新しい財布のアイデアを量産していきます。それをチームでまとめ、さらに新たな視点で転換発展させていきます。
「それいいね!」「これとこれをあわせちゃったら・・・」「こんなのもアリかな!」
こうして創り出されたアイデアは付せんに書き出してどんどん貼っていきます。
4時間にわたる講座でしたが、あっという間に時間が過ぎていきました。かなり斬新な財布が考えだされたようです。
が、今日の講座ではその発表は行われませんでした。この日の目的はどんな財布が出来上がったかではなく、アイデアを創出するために必要なこととは何なのか、チームとして取り組むときの議論の深め方とはいかにすべきなのかだったのです。それを生徒は第一線で活躍されている講師の方の話と自らの体験で学びました。最後の振り返りの時間では、印象的だったフレーズや進め方などを参加者全員で共有できたようです。
生徒たちには、文化祭・体育祭などの運営やアジア研究旅行でのミッションなどが待っています。ここで学んだものの見方やアイデアの発想と活用、そして個人ワークとグループワークのポイントなど、ぜひ活かして欲しいと思います。